アリゾナ・ドリーム

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叔父の結婚式に参列するため、友人ポール(ヴィンセント・ギャロ)と共にアリゾナに帰郷したアクセル(J.デップ)。故郷で中古車のディーラーとして成功し、アメリカン・ドリームを達成した叔父レ(ジェリー・ルイス)は、アクセルにとって子供の頃のヒーローだった。レオたっての要望を受け、彼の店で働くことになったアクセルは、ある日一風変わった未亡人エレイン(フェイ・ダナウェイ)と義娘グレース(リリ・テイラー)と出会う。自由奔放なエレインの虜となったアクセルだったが、母娘と時を過ごすうち、その心は次第にグレースへと傾いて行く。一方、グレースは、義母に対してコンプレックスを持ち続け、自殺願望を強めていた。




1993年度ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作。


タワーレコードの中で見つけた《J.デップ》のコーナー。
その中に特に目を引くものはなかったけど、その隣のお買い得コーナーで見つけました。
若かりしの《ジョニデさん》の作品。
思わず買ってしまいました。

年代的には、【妹の恋人】の前になりますから、かなり初期の作品です。
何かしら理由があったようで、アメリカでの公開はなかったそうです。

将来に希望を持てないアクセルが、未亡人のエレインと出会って
どんどんのめり込んで行くところは、あっけにとられる感じすらあります。
若いときに、年上の女性に魅かれるという展開は、不思議ではありません。
魅力的な義母に、コンプレックスの塊になっていく娘の気持ちも、理解できる気がします。
未亡人の魅力をF.ダナウェイは余すところなく表現してますし。

屋根の上で、アクセルとグレースの唇が自然に重なっていくところは、
ちょっと胸キュンものでした。(表現が古いですか・・・?)
心が通じた、と感じたシーンでした。
それなのに・・・。
なぜこんな展開になってしまうんでしょうか・・・。

どうしても義母を乗り越えられなかった、のでしょうか。
女として、義母の生き方を受け入れられなかった・・・?

ジョニデさんのこの頃の作品には、どこかしら病んだ登場人物が出てきます。
(まあ、本人も病んでいる場合も多いですが・・・。)
そんな人と絡むのがとても上手です。(彼に失礼な表現ですか・・・?)
グレースとの絡みは、少しずつ気持ちが高まって行くのが分かって素敵でした。

かなり長い時間撮影されたようで、
削除シーンには、その後叔父の事業を継いで成功して行く姿もありましたが、
そこは実際に観てしまうより、どうなったか想像したいですね。

《おまけ》
  特典映像に、プロデューサーはフランス語、ジョニデさんは米語という
  インタビューが入っております。不思議な会話です♪