椿三十郎(2007)

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黒澤映画不朽の名作を、オリジナルの脚本をそのままに織田裕二主演、監督・森田芳光でリメイクした痛快時代劇。名も無き一人の浪人が、上役の汚職告発と人質救出に決起した若侍たちに助太刀し、素早く大胆な機転と居合で悪漢に立ち向かうさまを描く。共演に豊川悦司。

とある社殿の中で密議をこらす9人の若侍。彼らは、上役である次席家老・黒藤と国許用人・竹林の汚職を暴こうとしていた。その粛清を求める意見書は城代家老の睦田には撥ねつけられたが、大目付の菊井に受け入れられ、この社殿に集められたのだった。するとそこへ、よれよれの紋付袴姿の浪人が現われる。そして彼は、正しいのは睦田で、菊井が黒幕だと言い放つ。その通り社殿は菊井の手下に包囲されてしまっていた。だが浪人が独りその窮場を凌ぎ、敵方の用心棒・室戸半兵衛は浪人が只者でないことを知る。やがて浪人は、意気上がるも不安げな若侍たちに一肌脱ぐこととなるのだが…。(allcinema)


時代劇ですか。
きっと織田裕二でなけでば、観に行かなかったでしょうね。

観客の年齢も高めのようでした。
きっと、オリジナルを観た方なんでしょうね。
どんな感想をお持ちになったでしょう。


私は…。

楽しめました。


物語が始まったとたん、本筋なんです。
助走もなく、この物語の核心部分が語られていきます。
勢いがあって、あっという間に入り込んで行きました。


オリジナル脚本を使っているということだったので、
それを40年以上経った今、どんな風に演出していくのか、楽しみでした。

演じているのも織田裕二松山ケンイチ、豊川悦史。
現代の若者(?)たちです。
“今”を感じさせない訳がありません。

脚本は40年前のものでも、演じるのも観るのも今の人たち。
きっとオリジナル作品とは違うはずです。


椿三十郎だけが突出しています。
剣の強いし頭だっていい。
でも、これだけの策略、見抜けないほどの存在かと言うと、
どっかでばれるだろう~、と思わずにはいれらないんですよ。

でもばれない…。
そんな単純な脚本です。

そして、そういう存在なのに、
織田裕二演じる“椿三十郎”にはそんな偉大なオーラはありません。

もっと庶民的で、どうしようもない若者たちを助けるイイ兄貴なのです。


それが今の演出なのかなと思います。
きっと三船敏郎演じる“椿三十郎”には物凄いオーラがあるはずです。

物足りなさを感じる人もいるかもしれません。

でも、リメイクって、オリジナルと比べる観方ではなくて、
“その物”を観るようにするほうが楽しめると思います。

今回の作品も、オリジナルを知りませんので凄く面白く楽しめました。


佐々木蔵之介さんがユーモラスな役を演じております。
印象に残る配役だと思います。

ラストの決闘シーンは、見事でした。


こういうのは、いろいろ考えずに観るのが一番です☆