フランシスコの2人の息子

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ブラジルで絶大な人気を誇る兄弟アーティスト、ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの成功までの苦難の道のりを、音楽好きの父親を中心とした家族の強い絆を軸に綴る音楽ドラマ。本国ブラジルでは歴代興行成績No.1を記録する大ヒットとなった。監督は「私の小さな楽園」のブレノ・シウヴェイラ。

ブラジルの田舎町。小作農として働くフランシスコは、愛する妻と7人の子どもたちと貧しいながらも仲むつまじく暮らしていた。そんなフランシスコの夢は息子たちをプロのミュージシャンにすること。そのために、なけなしの家計をさらに切り詰め、長男のミロズマルにはアコーディオン、次男のエミヴァルにはギターを買い与える。兄弟は独学で歌と演奏を身につけていくが、地代が払えなくなった一家はついに土地を追い出されてしまう。仕方なく一家は都会へと移住し、兄弟は家計の足しにと、バスターミナルで路上ライブを始める。やがてそれは評判を呼び、兄弟は人気者となっていくが…。(allcinema)


DVDの中にある予告編で、気になった作品でした。


ブラジルの兄弟アーティスト、
ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノのことは全然知りません。
そういう知識の外で観た作品でした。


前半…。
音楽好きの父親・フランシスコが、息子2人に音楽をさせようと、
財産をつぎ込んでアコーディオンとギターを買い与える。

そんなバカな…。
という展開です。

演奏に関する知識もないし、習うという術もない。
ただ音を出すだけの日々。
それはもう、雑音でしかなかったわけです。


歌に関しても同じでした。
雄鶏の鳴き声を聞き、生卵を呑み、それだけなのですから…。


ところが、これが運命とでもいうのでしょうか。

ふたりの息子は、とても素晴らしい声を持っていたのです。


ふたりが歌うシーンは、素晴らしかったです。
ハーモニーが素晴らしい!
これだけで、この作品を観た価値は充分にありました。


その後、衝撃的な展開があり、
2人の息子というタイトルにこんな意味があったとは…。
と思ってしまいます。


1970年代のブラジル。
まだまだ貧しかった時代。
だからこそ夢を追いかけたフランシスコ。
自分にではなく、息子たちに夢を託したフランシスコ。

『音楽では生きていけない』
くじけそうになった息子も、フランシスコ同様、
家族に支えられて夢を実現させていきます。


貧しくても、家族の優しさが、温もりがあれば、
どんな困難も乗り越えていける…。

そんなことを思い出させてくれる作品です。


本当にこんなこと…?
と思うようなエピソードは満載ですが、
息子たちが大人になっていく過程で、中だるみしてしまいました。
ちょっと残念…。


子供たちの清々しい歌声を聴きたい方、
家族を感じたい方、いかがでしょうか。