リプリー

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太陽がいっぱい」として映画化されたパトリシア・ハイスミスの原作を「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラが映画化。アメリカ人の富豪から、ヨーロッパで放蕩三昧の息子ディッキーを連れ戻してほしいと頼まれたトム・リプリー。彼は大学時代の友人と偽りディッキーに近づくが、次第に彼の魅力に惹かれていく。だがバカンスは永遠には続かない。ディッキーの本心を知ったリプリーは、やがて彼に成り代わろうと考えた……。(allcinema)

太陽に焦がれて、月は彼になろうとひたすら重なる……罪深き日蝕

1999年作品


【ボーンシリーズ】を観た後、マット・デイモンの作品を観たくなって
観たい作品リストに入れてたのですが…。

かの名作【太陽がいっぱい】だった!
と思ったのは、タイトルロールが始まってからでした。
太陽がいっぱい】は、ラストシーンだけが印象的で、
内容はあまり定かではなく…。
ただ、友人と入れ替わったとか、人を殺したとか、そのくらいの記憶です。


アラン・ドロンの役がマット・デイモンなのかな~。
えらく印象が違うけど…。

そこから始まって観ていったのですが…。


田舎者が、上流社会を垣間見て、そこにいる自分を想像し…。
その哀しい妄想と、現実が区別できなくなっていく、そんな男の人生ドラマです。

大きな山場はなく、殺人を扱うサスペンスとしての展開も弱く。

でも、素晴らしい役者陣の演技で、魅せていきます。


イタリアの日差しがよく似合う “ジュード・ロウ
婚約者を亡くしてからの激しさが印象的な “グウィネス・パルトロー
イタリア男の軽さが見事な “フィリップ・シーモア・ホフマン
印象の薄い上流階級のお嬢様 “ケイト・ウィンスレット
リプリーの理解者になりたかった “ジャック・ダヴェンポート”

わ~!こんなにいろんな人が出てるんだ!
と、役者さんに疎い私でも分かる、豪華キャスティング。


もちろん、M.デイモンは素晴らしいです。
田舎の冴えない青年。
野心を抱いて、それに敗れていく。

最後の涙するシーンは、
リプリーの生き方を認められなくても、切なくなりました。


太陽がいっぱい】も観たくなりましたけど、
全然別物として観た方が良いと、あちこちのレビューで見かけました。

むろんそうでしょう。

作品は一つずつ完成されたものですから。


若い頃のマット・デオモンを観たい方、
軽いプレイボーイ役のジュード・ロウを観たい方、いかがでしょう。