クライシス・オブ・アメリカ

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ひとりの将校が華やかな政界の裏で渦巻く国家的陰謀に立ち向かう社会派サスペンス。洗脳された人物をホワイトハウスに送り込み世界の支配を目論む巨大企業と、その企みに気づき真相の究明に乗り出す男のスリリングな攻防を描く。「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミ監督が、62年にも映画化されたリチャード・コンドンの原作小説『影なき狙撃者』を現代風にアレンジ。主演は「マイ・ボディガード」のデンゼル・ワシントン。共演にメリル・ストリープ。
 湾岸戦争で英雄となったレイモンド・ショー。彼は政界入りも果たし、大物上院議員である母エレノアの強力な後ろ盾のもと、若くして副大統領候補にまで成り上がる。一方、そんなショーのテレビ演説を複雑な心境で見入る元上官のマルコ少佐。彼は最近、ショーが英雄となった戦闘時の悪夢にうなされていた。敵の急襲でケガを負い意識を失ったマルコに代わり、たった独りで敵に立ち向かい部隊を救ったのがショーだった。だがマルコの脳裏に甦るのは、その事実とは異なる不可解な記憶。疑念が深まる中、マルコはついに独自の調査を開始するのだが…。(allcinema)


全ては、あなたの知らないところで
コントロールされている!


2004年作品



ちょうどアメリカでは大統領予備選の真っただ中で、
イムリーな選択だったようです。

最初は湾岸戦争の英雄の話かと思っていて、
どんなサスペンスが待っているのかと思っていたら…。

途中から大統領選絡みになって行くのです。


湾岸戦争の英雄レイモンド・ショー。
レイモンドの元上官マルコ。
レイモンドの母親で上院議員のエレノア。

そこに大企業が絡んで、
アメリカ乗っ取りに話は広がって行きます。

前半は、多少眠気を誘うような緩やかさですが、
“洗脳”というキーワードが出てくる後半は、
スピードを上げて進んで行きます。


興味を持って観て行けますが、
エレノア役で、メリル・ストリープが出てくると、
これはどういった役柄!?と疑ってしまうほどの存在感なのです。

ギリシャ的な要素で、母親の異常な愛情。
そこから逃れられなくなった息子。
“洗脳”チップなどが登場しなくても、
二人の歪んだ関係を描けたかなと思います。


いろんな要素が入りすぎて、消化不良の感はあります。
デンゼル・ワシントン目当てだったのですが、
メリル・ストリープの存在感で、そこばかりが目立ってしまうのが残念です。


キャスト全体が、きっと何かあるよ、と思わせるので、
観ていて意外性は少ないようです。


アメリカ乗っ取りの企みを観たい方、
そして何よりメリル・ストリープの演技を堪能したい方、いかがでしょう。