サイダー・ハウス・ルール

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ガープの世界」などで知られる米現代文学の巨匠、ジョン・アービング原作の感動作。孤児院生まれの青年を主人公に、彼がさまざまな経験を通し成長してゆく姿を温かな視点で描く。マイケル・ケイントビー・マグワイア共演。20世紀半ばのアメリカ。田舎町の孤児院で、堕胎を専門とする産婦人科医ラーチに育てられたホーマー。成長し、彼の助手として手伝いをしていた彼は、やがて自立して孤児院を去ってゆく。(allcinema)


1999年作品


ギルバート・グレイプ】や【ショコラ】の監督作品ということで
以前から気になっていた作品でした。

若い頃の、マイケル・ケインやトビー・マグワイヤーに出会えます。


世の中にはいろんなルールが存在する。
それをどう解釈するか…。
それはそのルールに接した時に考えることなんだろう。


孤児院で育ったホーマーが、成長していく姿を描いています。

温かく優しい孤児院。
そこにいれば、何も不自由はなかった。
けれど、それでは満足しなくなるのです。

それが成長していく、ということなのでしょう。


外の世界で様々なことを経験する。

恋愛も友情も、仕事も仲間も…。
それらすべてが、ホーマーに生きることの意味を教えてくれるのです。

人の役に立つ存在になれ

孤児院の院長であり、育ての父親であるラーチの言葉。



ホーマーは、外の世界でその意味を確認することになる。
そして自分の居場所を見つけることになります。


堕胎手術や孤児院。
戦争の負傷兵。
近親相姦など、
かなり重いテーマですが、優しさが溢れている作品です。

どのテーマも、納得できることではありませんが、
受け止めることは出来ます。


孤児になるくらいなら生まない方がいい…。
傷ついた恋人には、そばにいてあげる人がいる方がいい…。
愛する人を他人に渡したくない…。

かなり過酷な選択ではあるけれど、
その立場に立てば、はたしてどんな選択をするのか…。


生きることの重さを感じることができます。


居場所を見つけたホーマーが、
苦しい選択をしないですむ人生でありますように…。