のだめカンタービレ 最終楽章

のだめカンタービレ 最終楽章 前編 (2009)

 
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二ノ宮知子の同名人気漫画を上野樹里玉木宏主演でテレビドラマ化し、大ヒットとともにクラシック・ブームも巻き起こした「のだめカンタービレ」を銀幕に昇華、新たなキャストも加わりクライマックスへと突き進む劇場版2部作の前編。ピアノに非凡な才能をみせるエキセントリックな野田恵(通称のだめ)と指揮者を目指すエリート音大生・千秋真一の恋の行方を軸に、おなじみの個性豊かな面々とのコミカルな掛け合いが繰り広げられていく。監督はTV版の演出も手掛けた武内英樹
 プラティニ国際音楽コンクールでみごと優勝に輝いた千秋は、かつてシュトレーゼマンも指揮を務めた“ルー・マルレ・オーケストラ”の常任指揮者となる。しかし、マルレ・オケを偵察した千秋は、まるで覇気のないオケの現状に愕然。近年資金不足のためにリハもままならず多くの団員が辞め、集客率も低下しているという、老舗のオケとは思えない散々な有様だった。一方、コンセルヴァトワール音楽学校)の進級試験を控え、練習に励むのだめ。ある日、指揮者となった千秋から、定期公演でのチェレスタの演奏を頼まれ有頂天に。ところが、ひょんなことからその大役は孫Ruiのものに。落胆しながらも千秋を気遣い健気に振る舞うのだめ。そしてマルレ・オケは、準備不足のまま、ついに公演の日を迎えてしまう。
 
 
のだめカンタービレ 最終楽章 後編  (2010)
 
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二ノ宮知子の同名コミック原作、上野樹里玉木宏主演の大ヒットTVドラマの劇場版・後編にしてシリーズ完結編となる音楽恋愛コメディ。挫折を繰り返しながらも音楽的に成長していくのだめの姿とともに、いよいよ正念場を迎えたのだめと千秋の恋の行方が、これまでよりもシリアスな大人のタッチで描かれていく。
 離れ離れに暮らすことになった、のだめと千秋。やがて千秋には孫Ruiとの共演話が持ち上がる。一方、オクレール先生のもとでレッスンに励むのだめは、どんどん先に行ってしまう千秋に焦りを感じてしまう。そんな中、コンクールに出場する清良を応援するため、峰や真澄ら昔の仲間たちと会場へと向かったのだめ。ピアノ部門で聴いた『ラヴェル ピアノ協奏曲』に心奪われ、いつか千秋と共演するときに演奏したいと強く願う。しかし、その曲は奇しくも千秋とRuiが共演する演目に決まっていた。しかも、のだめがやりたいと思い描いていた通りの演奏を完璧な形で披露されてしまう。それを目の当たりにして、ショックを隠しきれないのだめだったが…。

 
監督: 武内英樹 
製作: 亀山千広 
プロデューサー: 前田久閑  和田倉和利 
プロデュース: 若松央樹 
エグゼクティブプロデューサー: 石原隆  和田行  吉羽治  畠中達郎  島谷能成 
原作: 二ノ宮知子 
脚本: 衛藤凛 
監督補: 川村泰祐 
撮影: 山本英夫 
編集: 松尾浩 
美術デザイン: あべ木陽次 
VFXプロデューサー: 大屋哲男 
スタイリスト: 西ゆり子 
記録: 渡辺美恵 
照明: 小野晃 
美術プロデュース: 柴田慎一郎 
録音: 柿澤潔 
助監督: 日垣一博  関野宗紀 
ミュージックエディター: 小西善行 
出演: 上野樹里 野田恵
    玉木宏 千秋真一
    瑛太 峰龍太郎
    水川あさみ 三木清
    小出恵介 奥山真澄
    ウエンツ瑛士 フランク
    ベッキー ターニャ
    山口紗弥加 並木ゆうこ
    山田優 孫Rui
    谷原章介 松田幸久
    なだぎ武 テオ
    チャド・マレーン 
    福士誠治 黒木泰則
    吉瀬美智子 エリーゼ
    伊武雅刀龍見
    竹中直人 フランツ・シュトレーゼマン

声の出演: 蒼井優 ヤドヴィ
 
やっぱり音楽を扱ったドラマは、見逃せない!ということで、
原作を未読のまま、TVシリーズから始まりました。
 
音楽の世界って、一風変わったというか、常識はずれなというか、
よくいえば個性的、な人が多数います。
その個性的な人物像を、しっかり定義づけできているのは原作あってのことでしょう。
 
少女漫画が原作なので、のだめちゃんと千秋先輩との恋愛はお子ちゃまです。
観ていて気恥ずかしくなるくらい…。
それでも、ふたりが音楽家として成長していく姿はきっちり描かれていて
面白く観られます。
 
 
前編では、千秋先輩のさらなる試練と飛躍。
落ちぶれたオケを再生させるまでが描かれているんですけど、
どこかしら、映画【オーケストラ!】を思い出してしまいます。
資金不足。練習不足。人員不足。
音楽で身を立てることの難しさと、それでも音楽で生きていこうとする団員達の葛藤。
救世主のように現れた千秋先輩の活躍。
 
そこに登場するのが、実力派のピアニスト・孫Rui。
恋敵登場!?
そして千秋先輩は、のだめとちゃんと離れて暮らすことを決断。
のだめちゃんにはダブルパンチ。
 
ということで、前編ではのだめちゃんの活躍はあまりありません。
 
 
そして後編。
千秋先輩との共演を目標にしてきたのだめちゃんに訪れる試練。
何を目標とするか。
これは難しいなあと思いながら観てました。
幼稚園の先生になりたいって、それだって素敵な目標です。
でも、世界のトップに立てるかもしれない実力があるのに、それを捨てるのか?
ただ好きで弾くこと、ただ楽しむこと、
それだって素敵なことです。
でも、それでも世界のトップとして演奏することも素晴らしいことです。
それだけの実力があるのなら…。
 
余談ですけど、
世界のトップとは言いませんけど、コンクールで入賞するような生徒だって、
別なことに興味が移れば、あっさりとピアノを捨ててしまうことを見てきました。
音楽科を卒業した仲間が、あっさりと家庭に入る姿を見てきました。
そういうとき、もったいない、と何度も思ったものです。
でも、本当にそうでしょうか?
本人の意思が一番で、何があっても音楽を捨てられない人と、
そうでない人と、いろんな人がいるんです。
もったいないと思うのは、自分が凡人だからでしょうね(^^ゞ

だから、のだめちゃんが千秋先輩との未来に何を見たかったのか、
それが世界のステージでの演奏でなくても、応援できるんです。
…ってそれじゃあドラマになりませんけどね(^^ゞ
 
千秋先輩もそれで悩みます。
ここまで押し上げてきて良かったのか…。
でも千秋先輩はそういう迷いを否定します。
何があっても、ふたりで音楽家でありつづけること、進み続けることを…。
 
そういうふたりの成長ドラマも見られるし、
何よりラベルとショパンのピアノコンチェルトは見応え、聴きごたえ満点です。
もちろん全編にわたって流れる音楽は、どれも千秋先輩による解説もあって、
クラシック初心者はもとより、勉強中の人にも親切です。
 
そして吹き替えピアニストは全曲ランラン
演奏する姿は、のだめちゃんと重なるようなピアニストです(^^)
モーツァルトの2台のピアノソナタの両方ともだと知ってびっくり!
途中でランランのポスターもあったりして、しっかり宣伝してましたね。

作品はここで終わりでしょうけど、のだめちゃん&千秋先輩の音楽は
まだまだ始まったばかりですね。
どんな演奏家になっていくのか楽しみですね。
って現実にいるんじゃないかと思えるくらい、長い間見てきたふたりでした。
 
TVシリーズから続けて観たくなりますね♪