009 RE:CYBORG 3D (2012)

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 石ノ森章太郎の代表作『サイボーグ009』を、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「東のエデン」の神山健治監督が自ら脚本も手がけて映画化した長編アニメーション。2013年の現代。ロンドン、モスクワ、ベルリン、ニューヨークはじめ、大都市の超高層ビルが次々と爆破テロで崩壊する。かつて世界の危機を何度も救ってきた9人のサイボーグ戦士たち。今はそれぞれの故国に戻り、別々に活動していた彼らが、この未曾有の危機を前に再び生みの親ギルモア博士のもとに呼び戻されようとしていた。ところが最強のリーダー、009こと島村ジョーは、過去の記憶を消して高校生としての生活を送っていた。<allcinema>
 
上映時間 103分
終わらせなければ、始まらない。 
監督: 神山健治 
演出: 柿本広大 
絵コンテ: 青木康浩  林祐一郎 
プロデューサー: 石井朋彦 
製作プロデューサー: 石川光久 
制作プロデューサー: 松浦裕暁 
原作: 石ノ森章太郎 
脚本: 神山健治 
キャラクターデザイン: 麻生我等 
美術監督: 竹田悠介 
美術設定: 渡部隆   滝口比呂志 
色彩設計片山由美子 
撮影監督: 上薗隆浩 
音楽: 川井憲次 
アニメーションディレクター: 鈴木大介 
サウンドデザイナー: トム・マイヤーズ 
共同制作: Production I.G   サンジゲン 
リードアニメーター: 植高正典 
声の出演: 宮野真守 サイボーグ009:島村ジョー
           小野大輔 サイボーグ002:ジェット・リンク役
           斎藤千和 サイボーグ003:フランソワーズ・アルヌール
           大川透 サイボーグ004:アルベルト・ハインリヒ
           増岡太郎 サイボーグ006:張々湖
           吉野裕行 サイボーグ007:グレート・ブリテン
           杉山紀彰 サイボーグ008:ピュンマ
           丹沢晃之 サイボーグ005:ジェロニモ・ジュニア
           玉川砂記子 サイボーグ001:イワン・ウイスキー
           勝部演之 ギルモア博士
 
フリーパスポート2本目
 
原作も読みました。
TVアニメも第一シリーズは、リアルタイムだったかどうか定かではないけど知ってるし、
「赤~いマフラ~、なび~か~せて~♪」って主題歌は今でも歌えます(^^)
第二シリーズは、しっかりハマりました。
最近DVDをレンタルして再見したくらいに。
ちょっと切ない009の表情や、
003との恋物語なんて、初々しくて大好きでした(*^_^*)
 
そんな作品ですから、思い入れはたっぷりです。
 
 
もちろん、予告編からキャラクターデザインに違和感があったのは否めませんが、
それはそういうものだと受け入れて観てきました。

3Dが良いという評判だったので、迷わず選択。
平日の19時開演で、なんと貸し切りでした(^^ゞ
贅沢~!
 
冒頭から街並みの引きのシーンから釘付けです。
リアルな街並みが映し出されます。
アニメーションの技術は素晴らしい。
アメリカ発信のアニメーションには、いつも驚かされるけど、
スピード感やアクションシーンの迫力と、
水彩画みたいな街並みと、本当に綺麗な映像が続きます。
 
キャラクターの年齢設定は少々高め?
バーでウイスキーのロックを飲む00ナンバー戦士なんて
大人びていて新感覚。
いま時だとこうなるのかなって感じです。
 
その反面、なぜだか学生服を着ている009こと島村ジョーに違和感。
よくわからずに観ていくと、その理由はのちに明かされ、
おまけに、003とはそういう関係だったんだ~って、抱き合ったりキスしたり…。
こちらもいま時?…(^^ゞ
まあ、新しいキャラクターとして受け入れましょう。
 
00ナンバーの戦士たちは、作られた理由から、世界各国の出身者です。
今回は、それぞれが故郷で仕事を持っている、という設定になっています。
ある意味、これも現実的と言えるでしょう。
 
それが全員揃って敵に立ち向かう。
というお決まりのパターンを期待していたのに…。
それをはずしちゃダメでしょー!と、不満。
 
戦闘服に身を包んだ9人が並んで、戦いに臨む。
というシーンがないんですよ。
 
いろんな事情でサイボーグ戦士となってしまった9人。
敵対することもあるけど、
個々に備わっている戦闘能力が異なっているために
9人で戦わなければ勝てないよ、という設定もあったはず。
なのに、今回は戦わずして消えてしまった戦士もいたり…。
 
002と009に集中してしまったのは、2時間という尺では仕方なかったのか…。
戦闘服に身を包み、マフラーをなびかせた009の姿に、かっこいいー!とわくわくしただけに、
いわゆるヒーローものの定番シーンは残しててほしかったです。
 
 
内容的に、今回のテーマは実態のない敵が相手なわけで、
そういう意味では結末をつけにくいものでした。
 
多少つかみどころのない終結になってしまったけど、
「神様は、乗り越えられない試練はお与えにはならない」というメッセージは伝わるでしょう。
「終わらせなければ始まらない」というコピーは
そういう試練をひとつずつ乗り越えていくしかない、ということなのかな、
と解釈しております。
 

…がしかし、あのラスト…。
有りなのかな~。