真夏の方程式 (2013)

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 変わり者の天才物理学者・湯川学が難事件を解決する東野圭吾の人気ミステリー・シリーズを福山雅治主演でTVドラマ化した「ガリレオ」シリーズの「容疑者Xの献身」に続く劇場版第2弾。開発計画に揺れる小さな港町を舞台に、湯川が挑む殺人事件に隠された悲しい秘密と切ない人間模様をエモーショナルに綴る。共演は吉高由里子北村一輝のテレビ版第2シーズンのレギュラー組に加え、杏、山崎光、風吹ジュン前田吟。監督は「容疑者Xの献身」「アンダルシア 女神の報復」の西谷弘。
風光明媚で普段は静かな海辺の町、玻璃ヶ浦。しかし今は、海底鉱物資源の開発を巡り、賛成派と反対派が激しい対立を繰り広げていた。湯川はそんな玻璃ヶ浦で開かれる地元説明会にアドバイザーとして招かれ、川畑夫妻とその一人娘、成実が営む小さな旅館“緑岩荘”に滞在することに。彼はそこで、親の都合で夏休みの間だけ親戚の川畑家に預けられていた少年、恭平と出会う。子ども嫌いの湯川だったが、恭平とは不器用ながらも心を通わせていく。そんな中、緑岩荘の宿泊客で、16年前にこの町で起きた殺人事件の捜査を担当した元警視庁の刑事、塚原の変死体が海岸で発見される。連絡を受け現地に入った捜査一課の岸谷美砂は、運良く居合わせた湯川にダメもとで協力を依頼するが…。<allcinema>
2013年  上映時間 129分
解いてはいけない、愛が閉じ込めた謎。
監督:西谷弘 
製作:亀山千広 畠中達郎 平尾隆弘
プロデューサー:鈴木吉弘 稲葉直人 古郡真也 大澤恵
エグゼクティブプロデューサー:臼井裕詞
協力プロデューサー:牧野正
原作:東野圭吾真夏の方程式』(文藝春秋刊)
脚本:福田靖   撮影:柳島克己   美術:清水剛   編集:山本正明   音楽:菅野祐悟
音響効果:大河原将   VFXディレクター:山本雅之   スクリプター:藤島理恵   照明:鈴木康介
整音:瀬川徹夫   製作担当:千綿英久   選曲:藤村義孝   装飾:田口貴久   録音:藤丸和
助監督:桜井智弘   監督補:杉山泰一
出演:福山雅治 湯川学   吉高由里子 岸谷美砂   北村一輝 草薙俊平   杏 川畑成実
       山崎光 柄崎恭平   風吹ジュン 川畑節子   前田吟 川畑重治    田中哲司 柄崎敬一
       塩見三省 塚原正次   白竜 仙波英俊   西田尚美 三宅伸子

はい!公開初日に観てまいりました(*^^)v
今回は、最初からガリレオ先生が事件に絡んでいくので、ましゃは出ずっぱりで嬉しい(*^_^*)


原作を先に読んでたのですが、奇をてらったことをせずに
ほぼ原作どおりに進んでいて、とても良かったです。
親子の絆や献身というテーマは前作【容疑者Xの献身】から続いたものだけど、
今回は環境問題も加わっています。

いつもと違って、研究室も大学も出てこなくて
蒼い海とセミの鳴き声の中で、子供嫌いの湯川先生が子供と絡むシーンは印象的。

真夏の太陽の下でも、湯川先生は湯川先生で、
背筋をぴんと伸ばして歩く姿や、子供相手でも容赦ないところなどは変わらないけど、
その少年を守るために立ち回る姿は、
研究室の中では決して観られない姿なわけで、そういう部分も印象的です。

ミステリーとしてより、事件に絡んだ人間模様を
ガリレオ先生がどう解き明かしていくのか、という方向で観せてくれます。
後味は多少重め。この結末にも賛否分かれるかもしれませんね~。

とはいえ、やはりミステリーなので、ネタばれ禁止にしなくちゃいけいんでしょうが…。

それでも言いたいのは、この少年が最後に見せる表情。
ひと夏の経験で成長して、逞しくなったなと思わせてくれます。
とても良い表情なので、見逃さないでほしいな。


TVの第2シリーズで話題になった、吉高由里子演じる岸谷刑事。
評判がね。イマイチだったんですけど…。

原作では従来通り内海刑事なんです。
なぜ新しいコンビに変わったかというのは、パンフレットにプロデューサーの言葉が載っています。
前作で湯川先生と内海刑事の関係が出来上がってしまって、
それでは湯川先生の良さが引き出されない、ということらしんです。
それはそれで観たかったかな~、と思ったりもするけど、
TVシリーズみたいに、新米の岸谷刑事がガチャガチャとうるさくなかったから、
受け入れることはできました。

これも、賛否あるでしょうけどね。

前作ほどのインパクトはありません。
湯川先生が珍しく最初から事件に絡んでいて、出ずっぱりなんだけど、
その分脇のキャラクターの描き方が薄くなってしまったかも。
でも、前田吟風吹ジュンといった方々の抑えた演技は、
派手さはないけど、しっかりと物語を支えています。

少年を巻き込んでしまったことは、大人としてどうよ、と思うけど、
そういう理不尽さを描くのも、東野圭吾作品ならではかと。


もう一回観に行こうかな~♪