散り椿 (2018)

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 日本を代表する名キャメラマン木村大作が「劔岳 点の記」「春を背負って」に続いて3度目の監督を務め、直木賞作家・葉室麟の同名小説を映画化した本格時代劇。藩の不正を訴えたばかりに、逆に藩を追われた主人公が、亡くなった妻から託された最期の願いを胸に、再び過去の因縁に愚直に立ち向かっていく凛とした姿を、激しい殺陣を織り交ぜつつ美しい映像で描き出す。主演は「海賊とよばれた男」「関ヶ原」の岡田准一。共演に西島秀俊黒木華池松壮亮麻生久美子奥田瑛二
 享保15年。かつて故郷の扇野藩で平山道場・四天王の一人と謳われた剣豪・瓜生新兵衛は、藩の不正を糺そうとして失敗し、放逐された過去を持つ。そんな浪人となった新兵衛に連れ添い続けた妻・篠が病に倒れてしまう。篠は新兵衛に対して“采女様を助けてほしい”と最期の願いを託す。采女は新兵衛にとってのかつての親友にして恋敵であり、不正事件をめぐる因縁の相手でもあった。篠の願いを受け、扇野藩へと戻ってきた新兵衛は、不正事件の真相を突き止めるべく奔走するのだったが…。<allcinema>

2018年 上映時間:112分
ただ、愛のために――
監督:木村大作
原作:葉室麟散り椿』(角川文庫刊)
脚本:小泉堯史
音楽:加古隆
出演:
岡田准一/瓜生新兵衛  西島秀俊/榊原采女  黒木華/坂下里美
池松壮亮/坂下藤吾  麻生久美子/瓜生篠  緒形直人/篠原三右衛門
柳楽優弥/平山十五郎  富司純子/篠原滋野  奥田瑛二/石田玄蕃
岡田准一主演だと、ジャニーズ映画だと外野がうるさい。
でもいいんです。好きだから観に行ってきました

思った以上に岡田くんの出番は抑えられていて、
脇を固めるキャストにもちゃんと見せ場を作っていました。
とくに西島秀俊は、主人公新兵衛の旧友として、そして恋敵として
重要な役どころで、あれ?こっちが主役?と思えるほど。

お家騒動はあるものの、実は新兵衛の妻を挟んでの三角関係の話もあって
思った以上に恋愛ものだったんですね~。
時代劇では珍しいんじゃないでしょうか。
ちょっと気恥しいくらい。
「ただ、愛のために」
ほんとにその通りでした。

殺陣シーンや血しぶきが噴出してびっくりします。
でも迫力ある殺陣は見ごたえありました。
さすが岡田くん!という感じですね。

そして何より、黒木華がいい!
所作が美しくて、個人的にはそれだけでも観に行ってよかったと思えました。

新兵衛と妻の夫婦愛は美しいけど、ちょっと直接的というか
表現しすぎというか…。
妻の妹・黒木華も、言葉にしなくてもわかってるって!と言いたくなるラスト。
彼女なら、言葉じゃなくても表情だけで伝えられたのでは、
と思ってしまいました。

なんやかんや言いたいことことはあるけど、
映像は美しいし、重すぎずに良かったと思います。