ブロークバック・マウンテン

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グリーン・デスティニー」のアン・リー監督が、アニー・プルーの同名短編を基に、
2人のカウボーイの、20年にわたる秘められた禁断の純愛を描く感動ストーリー。
1963年、ワイオミング。
ブロークバック・マウンテンの農牧場に季節労働者として雇われ、
運命の出逢いを果たした2人の青年、イニスとジャック。
彼らは山でキャンプをしながら羊の放牧の管理を任される。
寡黙なイニスと天衣無縫なジャック。
対照的な2人は次第に深い友情を築いていく。
そしていつしか2人の感情は、彼ら自身気づかぬうちに、
友情を超えたものへと変わっていくのだったが…。 

アカデミー賞を受賞した作品というのは、時に《空振り》と感じてしまうこともあるんだけど、
残念ながら、今回もそうでした。
決して悪い作品とは思いませんでしたが。
前半の二人が羊の放牧をするシーンの風景は、
大画面で観たら、綺麗だっただろうな~なんて思いましたけど。

その前半部分が、やたらかったるく感じたのです。
どこが一番描きたかったのか、ぼやけてしまった感じです。

20年、お互いに家庭を持ちながら逢瀬を重ねること。
浮気の相手が男性だと知った奥さんの苦悩。
それとも、普通の暮らしを望んでいるのに、それ以上にジャックを必要とするイニスの苦悩。
二人で暮らしたかったのに、それを拒まれたジャックの苦悩。

20年後の二人の話は、心に迫るものはありました。
愛情の温度差に苦悩する二人の姿は、切なさを感じました。
本当に必要な人の存在は、なくしてから分かるものなのでしょうね。

素直に相手に想いを告げられなかった時代の作品だし、
同性愛にはまだ距離のある国の人間だし、
客観的になり過ぎて、感情移入が出来なかったようです。

でも、人を愛するということは、同性愛者でも婚外恋愛者でも
変わりはないんですよね。
・・・決して自分を肯定しているわけではないですが・・・。

単純にその辺りを感じられたら、もっと感動できたかもしれません。