Ray~レイ~

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ジョージア州の貧しい家庭に生まれたレイ・チャールズ・ロビンソン。
彼は、病弱ながらもけなげな母アレサによって弟と仲良く育てられた。
だがある日、弟が溺死してしまう。そしてレイも7歳の時、視力を失った。
以来、“音”に光明を見いだしていくレイ。
1948年、17歳になった彼は、バスでシアトルへ旅立った。
そこで間もなくピアノの才能を認められたレイはバンドのツアーに参加し、
盲目の天才と呼ばれるようになる一方で、麻薬に溺れ始める。
それでも52年にはレコード契約を結び、やがてゴスペル・シンガーのデラ・ビーと
運命の出会いを果たすレイだったが…。 

アカデミー賞 2004年 主演男優賞 ジェイミー・フォックス
ゴールデン・グローブ 2004年 男優賞(コメディ/ミュージカル) ジェイミー・フォックス

タイミングが良かったと言うべきでしょうか・・・。
ちょうど【ドリーム・ガールズ】を観た後だったので、
ジェイミー・フォックスの作品を続けて観たことになりました。

150分ですから、かなり長い作品です。
それにいわゆる"伝記物"なので、事実が淡々と描かれているだけだから
展開に何のサプライズもありません。

だけど、レイがどうしてレイ・チャールズになったか
そしてどうやって成功していったか、丁寧に描かれていて
飽きることはありませんでした。

とにかく『女は強し!』です。

レイの母親が失明していく息子に、その為の教育をして行く姿。
『お母さん助けて!』
そう叫ぶ息子を、ただじっと見守り、
そしてついに息子が、心の目で物を見ること(感じること)が出来たときの
そのシーンには心が動きました。

そしてもう一人の女性、レイの奥さん。
『あなたが好きだから』
それだけで、たとえ愛人がいても、薬に溺れても見捨てなかった。
本当に強い人。

でも、この部分はもう少し描いて欲しかったな。

それにしても、レイ・チャールズと言う人は、
いろんなことはあったけど、音楽に関しては挫折、失敗しなかった人なんだ。
と感心してしまうくらいです。

人種差別や、身体障害差別など、
本当はもっともっとあったのかもしれないけど。
とは思いましたが、あまり過酷には描かれてはいません。

でも目が離せない、充実した作品です。
音楽もいっぱい流れてるし、
何よりジェイミー・フォックスは本当にレイ・チャールズに見えてしまう・・・。
素晴らしい演技です。

レイ・チャールズを知らなくても楽しめる作品でした。