トゥモローワールド

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P・D・ジェイムズの『人類の子供たち』を「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の
アルフォンソ・キュアロン監督が映画化した近未来SFサスペンス。
子供が誕生しなくなった近未来の地球を舞台に、人類の未来を左右する一人の少女を巡る攻防に
巻き込まれた主人公の運命をスリリングに描く。

人類に最後の子供が誕生してから18年が経過した西暦2027年。
原因がわからないまま子孫を生み出すことの出来なくなった人間には、滅亡の道しかないのか。
希望を失った世界には暴力と無秩序が際限なく拡がっていた。
世界各国が混沌とする中、英国政府は国境を封鎖し不法入国者の徹底した取締りで
辛うじて治安を維持している。
そんなある日、エネルギー省の官僚セオは、彼の元妻ジュリアン率いる反政府組織“FISH”に拉致される。
ジュリアンの目的は、ある移民の少女を“ヒューマン・プロジェクト”という組織に引き渡すために
必要な“通行証”を手に入れることだった。
最初は拒否したものの、結局はジュリアンに協力するセオだったが… 

あれ、この人【キング・アーサー】の人だ!
と、俳優さんに詳しくない私は、見始めてすぐに感じたことでした。

面白くない、と言うことではなく、疑問符が多い作品でした。

突っ込みどころが多い作品でも、できるだけ部分的に突っ込まないように、
と思って観ようとしていますが、でもやっぱり・・・。

なぜ子供が生まれなくなったのか。
なぜ人類に生殖能力がなくなったのか。
具体的に説明はなかったようです。
まあ、そういう時代がもしかしたらくるかも、と納得してみましょう。

"ヒューマン・プロジェクト"って何?
説明ありましたっけ?
そこに子供を渡すと、何かメリットがありましたっけ?

なので、ラストシーン。
一人子供が生まれたからと言って、世界が変わるんでしょうか。
希望があるんでしょうか。
そんなことは思いました。

人類の創めも一組の男女でしたから、もしかしたら第2の一組になるのかな?

そんなことはさておいて。
見るべきシーンはありました。
荒んだ人の心や街中など、灰色のイメージでした。

そして子供が生まれたとき。
その泣き声で周囲の人の対応が変わっていく。
なぜだか分かりませんが、涙が滲んでしまいました。

戦場のシーンは見事でした。

古い友人。・・・もしかして両親なんでしょうか?
この人達とのシーンは、ひとときの安らぎの時間でした。
素敵な時間。そして別れ・・・。
辛かったけど、心に沁みました。

決してこんな時代が来ないように。
本当に心から願わずにはいられませんね。