上海の伯爵夫人

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36年、激動の上海を舞台に、盲目のアメリカ人元外交官とロシアから亡命してきた美ぼうの伯爵夫人の運命を描くラブストーリー。監督は『ハワーズ・エンド』の名匠ジェームズ・アイヴォリー。主人公2人を『ナイロビの蜂』のレイフ・ファインズと『チェルシーホテル』のナターシャ・リチャードソンが演じる。ミステリアスな日本人役で登場し、英語のせりふもこなす真田広之の熱演と、30年代の上海を再現したゴージャスな映像美に注目。

上海でクラブのホステスとして働き、家計を支える美しいロシア人ソフィア(ナターシャ・リチャードソン)は、愛する家族を失い、視力さえもなくした元外交官のアメリカ人ジャクソン(レイフ・ファインズ)と出会う。ジャクソンは長年の夢だったバー、“白い伯爵夫人”をオープンさせ、ソフィアを“店の華”として雇うことに決める。 (シネマトゥデイ

真田広之出演ということで、劇場公開の頃から気になってたのですが、
上映館数が少なかったようで、近くで上映されなかったんです。
で、泣く泣く諦めてたのですが…。

全編とても上品な流れがあります。
1936年から37年。
激動の時代にあって、一組の男女の静かな恋愛が描かれています。

ハリウッド作品のような、派手なシーンはありません。
淡々と進んでいって、気がついたら終わりなんだ~と
ちょっと肩透かしを喰らう感じすらします。


理不尽な仕打ちにも、ただ黙って耐えるしかなかったロシアの伯爵夫人。

世捨て人のような生活を選んだ元外交官。

二人の共通項が“家族”

そしてその共通項で結びついていきます。


ラスト。
ユダヤ人の仕立て屋が叫ぶ。
「カティアを取り戻して、一緒に行きましょう!」
諦めていたソフィアは、はっと我に帰ります。

子供を手放してはいけない。

混乱の最中、ジャクソンを訪ねて店へ出向くマツダ
「個人的な考えだが、貴方は本物の伯爵夫人を手に入れるべきだ」

ジャクソンが立ち上がります。


二人は、二人の友人によって道を示され、行動に出ます。

昔、人はこんなにも自分を殺して生きていたんでしょうか。
自由に発言することも、行動することも制約されていた…。
だからこそ、周囲の一言で決断することができる。
…不自由な時代だったんでしょう。

そんな時代。
どれだけ真剣に相手を想えるか…。
想いを重ねられる人に出会えるか…。

ゆったりとした時間に、身を任せてみようと思う方にはお勧めです。


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真田さんは、全編英語でスーツを着こなしてカッコよく登場しております。
日本人らしい、几帳面そうな感じがよく出ています。
益々いい男になっております。

どんな役でも、きっと今は楽しくて仕方ないのかな。
そんな感じです。
見守っていきます♪