パフューム ある人殺しの物語

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パトリック・ジュースキントの禁断のベストセラー『香水 ある人殺しの物語』を、「ラン・ローラ・ラン」「ヘヴン」のトム・ティクヴァ監督が映画化した衝撃のサスペンス・ドラマ。ある“香り”にとりつかれた一人の青年が、その香りを追い求めるあまり、恐るべき凶行へと駆り立てられていくさまを緻密かつ緊張感みなぎる映像で綴る。主演は「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」のベン・ウィショー、共演に「ピター・パン」のレイチェル・ハード=ウッドアラン・リックマンダスティン・ホフマン。

18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の赤ん坊が産み落とされる。危うく捨てられかけた赤ん坊は、間一髪で拾われ、グルヌイユと名付けられて育児所に引き取られる。グルヌイユは友だちもいない孤独な子どもだったが、何キロも先の匂いを嗅ぎ分ける超人的な嗅覚の持ち主だった。やがて青年となったグルヌイユは、ある時運命の香りと出会った。それは赤毛の少女の体から匂い立っていた。しかし彼は、怯えて悲鳴を上げようとした少女の口をふさぎ、誤って殺してしまう。以来、彼は少女の香りを再現することに執着し、香水調合師バルディーニに弟子入りするのだが…。(allcinema)


公開時から話題になっていたので、気になる作品でした。

欧州映画だなと言うのは、映像で感じます。
ハリウッド作品とは明らかに違う色合いを、醸し出しています。

とてもリアルな映像なので、
冒頭からグルヌイユが誕生するシーン辺りまでは、
はっきりいってかなりきついです。

けれど、そういうシーンだけでなく、
花の色や、山の色なども劇場で観ればよかったと思うくらい綺麗です。


そして何より、この作品のテーマである“匂い”
映画だというのに、本当に匂って来そうでした。


そういう映像や音楽は素晴らしいと思いましたが、
ストーリー的には、結末に疑問を感じます。

香水…というか、世界で唯一の香りを求めて女性を殺す。
それも一人ではなく多くの、若い女性を。
グルヌイユは、それを悪しきことだとは感じていない。
それどころか、多分罪の意識すらないんだと思う。


そうして完成した香りには、恐ろしい力があった…。


長い作品ですが、どうなって行くんだろうという興味で
時間を忘れて観ることはできます。

が、このラストで納得できるほどファンタジーとして観られるかと言うと…。

私にはちょっと無理でしたね。
ファンタジーにしては、すべてがリアル過ぎました。

主演のベン・ウィショーは、天才と狂気の挟間にいるグルヌイユを、
感情のないグルヌイユを見事に演じ切っております。
処刑台での堂々とした振る舞いが、印象的でした。


話題作なので、やはり一度は観てみたいという方、
映画でどこまで“匂い”を感じるか試してみたい方…。いかがでしょう。


ポスターかな。綺麗だったので…。
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