マッド・シティ

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ダスティン・ホフマンジョン・トラボルタ共演の社会派ドラマ。博物館に立て籠もった銃撃犯と地方局に飛ばされたニュース記者を通し、興味本位なメディアとそれに踊らされる民衆を風刺してゆく。『セブン』のアーノルド&アン・コペルソン製作。博物館のガードマンの職を突然失い、雇い主に抗議に向かったサム。だが余りの冷たい態度に苛立った彼は威嚇のつもりで発砲、事態は大事件へと発展してしまう。そこに偶然居合わせた敏腕記者のマックスは、チャンスとばかりにサムの単独取材を敢行するが……。(allcinema)



男たちは テレビカメラの放列の前で、 少しずつ狂い始める。
「セブン」の制作者が マスコミの狂気を描いた衝撃作。


1997年作品


ダスティン・ホフマンジョン・トラボルタの共演ということで、
興味を持った作品でした。
ちょっと珍しい組わせのような気がします。


ジャンルが、サスペンス/コメディとなっているのですが、絶対にコメディではない!

確かに、気の弱そうなトラヴォルタ扮するサムは、
言葉よりも行動、という感じがあって、仕草に笑いが起こるところもありますが…。

これは怖い作品です。


仕事を解雇されて、その取り消しを求めるサム。
腕はいいが、地方へ飛ばされた記者のマックス。

二人が出会ってから、話は思わぬ方向へ進んで行くのです。


マックスがいったいどこまでサムに肩入れしていたか、
これは途中から分からなくなります。

最初は絶対に名を上げるための道具にしようと思っていたはずだ。

それがいつからか、マックスの真意が分からなくなり…。

そして最後の叫び。


サムは、家族思いの優しい男なのです。
仕事がなくなると、家族を養えなくなるから仕事を返してほしい。
そういう気持ちだったのに、どんどん追い込まれていく。

サムの行きつく先はどこなのかと、いろいろ考えて行くうちにたどり着いたラスト。

マスコミによって話が膨らみ、身動きとれなくなったマックスとサム。

あまりに切ない結末を迎えることになります。


マスコミの真実はどこにあるのか…。

今観ているTVや読んでる新聞を、正気では見れなくなるかもしれません。


ダスティン・ホフマンジョン・トラボルタは、期待を裏切りません。
とくにトラヴォルタは、なんとも言えない悲哀を演じています。


マスコミの狂気を、ご覧になりたい方、
若い頃のD.ホフマン、J.トラボルタをご覧になりたい方、いかがでしょう。