眉山ーびざんー

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さだまさしの同名小説を「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」の犬童一心監督が映画化した感動ドラマ。ガンに冒されながらも気丈に振る舞う母と、そんな母の秘められた過去の恋を辿ってゆく娘の強い絆を描く。出演は「犬神家の一族」の松嶋菜々子と「子ぎつねヘレン」の大沢たかお、そして10年ぶりの映画出演となる宮本信子。
 東京で旅行代理店に勤める咲子は、徳島で一人暮らしをしている母・龍子が入院したとの報せを受け、久しぶりの帰郷を果たす。咲子はそこで母が末期ガンであることを知る。元々江戸っ子の龍子は入院してもなお、何でも自分で決めてしまう。そんな母に寂しさを感じながら看病を続けていた咲子は、医師の寺澤と出会い、少しずつ心を癒されていく。そんな中、母からは死んだと聞かされていた父が今も生きていることを知った咲子は、母の人生を知りたいと、まだ見ぬ父のもとを訪ねるのだが…。(allcinema)


2007年作品



TVで“常盤貴子富司純子”で放送されたのを先に観たので、
こちらはどうなんだろう、と興味も膨らみ…。


別物でしたね。

TV版は母親の生き様が強調されていた気がしますが、
映画では、母娘の関わりが描かれていました。


病気の母を通して、自分の出生に改めて思いを巡らし、
母の生き方を、ようやく認めることができた…。
そんな娘・咲子。


あまり笑わない、きつい表情をした咲子に、様々な覚悟を感じます。


余命を感じて、自分のことよりも娘のことが心配な母。

大好きな阿波踊りよりも、娘のことを恋人に託すシーンは母親の愛情を感じます。


それでも、阿波踊り会場での遠目での愛した人との再会シーンは、
その時だけは、母親ではなく女性としての表情でした。
清々しい笑顔に、涙が溢れました。

いつでもどんな時でも、女としての気持ちは失くしてはいけない。

そんな気がしました。



阿波踊りのシーンが少し長く、せっかくの母娘の感情の昂りに邪魔な気がしました。
タイトルにもなっている、“眉山”という山に関しても、
何故そこにこだわったのか、もう少し丁寧に描いてほしかったかと…。

母親役の宮本信子さん。
不足している部分を補って余りあるほどで、とても素晴らしいです。


献体というテーマもあって、初めて知ることも多く、
そういう意味でも観て良かった作品です。


母の日です。
お母さんに優しい気持ちを持ってください。
そんな気持ちでいかがでしょう。