魂萌え

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桐野夏生の同名ベストセラーを「顔」「亡国のイージス」の阪本順治監督、「無能の人」の風吹ジュン主演で映画化した女性ドラマ。長年連れ添った夫の突然の他界で平穏だった生活は一変、それをきっかけに自らの人生を見つめ直し第二の人生に踏み出していく一人の女性の姿を描き出す。共演は三田佳子
 定年を迎えた夫との平穏な生活を送る敏子。ところがその夫が急死し、彼女の暮らしは一変してしまう。アメリカに行ったきりだった長男の彰之は、妻子と共に日本に戻ってくると強引に遺産相続と同居を迫り、伊藤昭子と名乗る見ず知らずの女性によって、長く隠されてきた夫の秘密が露わになる。ついには居たたまれなくなり衝動的に家を飛び出した敏子は、カプセルホテルに宿泊することに。そこで敏子は常連客だという不思議な老女・宮里と出会うのだったが…。(allcinema)


あなたの妻でいて、幸せでした。
今、私のもうひとつの人生が、始まります。


2006年作品



予告編を観て、これは面白そう!とレンタルしたのですが…。

どうしてかな~。
邦画ってどうも肌が合わないみたいです。



変に思い込みがあったからいけなかったのかもしれません。

亡くなった旦那さんの正妻と愛人の物語。
だと思っていたのです。


ところが、そういう話ではなくて、
長年連れ添ってきた旦那さんに死なれて呆然とする奥さんが、
その死を乗り越えて、新しい人生を歩きだす話なのです。


熟年夫婦の離婚の話はよく耳にしますが、
この場合は、夫が突然亡くなったことで、妻は自分を振り返るのです。


夫に愛人がいたことも知らず、病気だったことも知らなかった。
夫に頼って生きていたのに、夫はそうではなかった。


そういう事実も、敏子には辛く…。



さまざまな出来事の後、
子供や、言い寄る男性に振り回されることなく、
自分の人生を生きることを決めた敏子。


結末には、女性として誇らしくは感じます。


がしかし…。

日常を描くことで緊張感が薄く、登場人物の多さが敏子の決意と結びつかず、
この内容で125分は長いぞ、という締めとなってしまった気がします。



誰かに依存して生きていくのではなく、
自分の足で生きることを忘れかけている方、いかがでしょう。