夜の上海

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 夜の上海を舞台に、「アバウト・ラブ関於愛」のチャン・イーバイ監督が、美男美女たちの一夜の恋模様を綴るロマンティック・ストーリー。主演は本木雅弘ヴィッキー・チャオ。音楽祭の仕事のため、上海にやって来たトップヘアメイクアーティストの水島は、公私ともにパートナーの美帆との関係に行き詰まりを感じていた。ひとり夜の街を彷徨っていた彼は、突然背後からタクシーに追突され気を失ってしまう。キュートな運転手のリンシーは水島にもとに駆け寄り、無事だと分かると彼を強引にタクシーに乗せ走り始める。言葉の通じない2人の会話は、案の定まるで噛み合わないままだったが…。(allcinema)


ケータイもない。
メールもできない。
コトバも通じない。

…でも、恋はできる。


原題:THE LONGEST NIGHT IN SHANGHAI



2007年 日本/中国製作作品





おくりびと】を観た後で、この作品を観たいと思っていました。
もっくんの作品って、観た記憶があまりなかったな~と思ったのがきっかけ。


これは大人のお伽話。
ありえない設定も、そう思えば楽しく観られるんじゃないでしょうか。

まずは、期待通りにもっくんは素晴らしい。
上海に到着したカリスマヘアメイクアーティストの水島は、疲れた顔をしている。
何に疲れているのか。
少しずつ分かってくるのだけど、ショウを始める瞬間から表情は一変します。
そこにはプロの水島がいて…。


ショウが終わった途端に元の疲れた水島に戻ってしまう。
子供たちと走ったり、胡弓の演奏を聴いたり、そんな瞬間にホッとしているのが分かります。

癒されているんだな…。

そして最も水島を癒したのが、タクシードライバーのリンシーだったのです。

ふたりとも恋愛に不器用で、でもふたりの時間がそれから解放させていく。


言葉が通じない水島という役を、もっくんは時折コミカルな表情も交えて演じています。
せっかくのカリスマヘアメイクアーティスト役なので、
もう少しそういうシーンがほしかったかなと、ちょっと残念です。


相手役のリンシーを演じたのはヴィッキー・チャオ
知ってる顔でした。
今は【レッドクリフ】で、そして以前【デスパレート~愛された記憶】というのを観ていました。
気が強くて、でもどこか孤独で…。
そんなリンシーが愛らしかったのは、ヴィッキー・チャオだからでしょうね。


作品のほぼ全編がタイトル通りの夜の上海です。
この夜の上海がとても美しくて…。。
観光地的な美しさではなく、見知らぬ街の古びた路地の雰囲気などがとてもよいのです。


こんな美しい夜だから、お伽話が生まれたのかな。
そんな思いに耽ってしまう作品です。