セブン

キリスト教の“七つの大罪”になぞらえた奇怪な連続殺人事件を追う二人の刑事を描いたサイコ・サスペンスで、アメリカ・日本ともに大ヒットを記録した。凝りに凝ったオープニングが象徴するように、Ｄ・フィンチャー（「エイリアン3」）のスタイリッシュな画造りと、Ｂ・ピット＆Ｍ・フリーマンの渋い演技が光る一編。ただ“刑事モノ”として観ると意表を突く展開であるが、“ホラー”として観ればいたって予定調和的な物語ではある。(allcinema)


1995年製作作品


監督：デヴィッド・フィンチャー
ミルズ刑事：ブラット・ピット
サマセット部長刑事：モーガン・フリーマン

【ベンジャミン・バトン　数奇な人生】のコンビ、
デヴィッド・フィンチャー監督とブラット・ピット主演、ということで観てみました。

…古い作品って観てないのが多いんですよね～^^;

タイトルと、“七つの大罪”を絡めた内容だとは知っていましたが…。

数日で退職を迎えるサマセット部長刑事のところへ、ミルズ刑事が転勤して来ます。
雨の現場から始まるのですが、とにかくずっと雨です。
雨のシーンばかりで、とても閉塞感があります。
深呼吸できない感じ、というのでしょうか。

ふたりが出会ってから、猟奇的な殺人事件が起こり始めます。

そうそう、画面上に曜日が表示されて毎日一人ずつ発見されて行くのですが、
曜日が進んで行くたびに、ある意味終結に向かっていることも感じました。

あまりに悲惨な事件に、一度は担当を断ったサマセットでしたが、
ミルズが危なっかしかったからでしょうか。
それとも自分の手で事件を解決したかったからか、最後までミルズと行動を共にします。

落ち着いたサマセット部長刑事とは対照的に、ミルズは若く未熟なところが目につきます。

モーガン・フリーマンとブラピくんのふたりがいい味を出していました。
ブラピくんは、そんな若さが可愛かったり^^

結末はすでにご存じの方も多いでしょうが、基本的にハッピーエンドが好きなのでバッドエンドというのは苦手なのですが、それでもこのドラマにはこの結末しかないように思えます。

最近、こういう結末の作品を観ることが多くなったので、それほど驚きもしませんが、
ジョン・ドゥの「おまえら夫婦の円満さを嫉んだ私も罪だ」というセリフにはぞっとしました。
…実は、グウィネス・パルトローがずっと気になっていたんですよね。この人の役目は何だろうって…。

毎日雨だったのに、最後だけは晴れ。
事件が解決したと言いたいかのように…。

この作品をお勧めしてくれた事務所のノッポくんが、
「あの場で、果たして自分はどうするだとう」と熱く語ってくれました。

悩むミルズの姿が苦しかったです。

ケビン・スペイシーは多くを語らずとも、という不気味に演じていました。

余談ですが、“野沢那智氏”がより狂気を増す吹き替えを担当していました。
昔はアラン・ドロンの吹き替えをしてたんですけどね。
好きな声優さんです。

不思議な魅力のある作品です。
TVで放送されたら、きっとまた観るでしょう。