イントゥ・ザ・ワイルド

イメージ 1若さゆえの生真面目さで自らの心と向き合い、過酷なアラスカの大自然に立ち向かっていった一人の青年の姿を追ったジョン・クラカワーのベストセラー・ノンフィクション『荒野へ』を、オスカー俳優ショーン・ペンがメガフォンをとり映画化。恵まれた境遇にありながらも繊細な感受性ゆえに満たされずにいた青年が、突然すべてを捨て、ヒッチハイクアメリカを縦断しながら様々な人々との出会いを経て、最後は徒歩でアラスカの荒野へと分け入り、その4ヵ月後に餓死した死体となって発見されるまでの心の軌跡を静かに見つめていく。主演は「ロード・オブ・ドッグタウン」のエミール・ハーシュ
 1990年夏、ジョージア州の大学を優秀な成績で卒業した22歳の青年、クリス・マッカンドレス。卒業祝いに新車を買ってあげるという両親の申し出をあっさり断った彼は、通帳にあった預金全額を慈善団体に寄付し、家族に何も告げることなく、文字どおり無一文でアラスカへ向けて旅に出る。道中、様々な出会いと経験を重ねるクリス。サウスダコタでは彼の無鉄砲を諫めてくれる陽気な兄貴分ウェインと親交を深め、スラブスではヒッピーなどアウトサイダーたちが集うコミューンに身を寄せ、そこで美しい少女トレイシーと出会う。彼女はクリスに好意を抱き、クリスにも恋心が芽生えたかに思われたが…。一方その頃、残された家族は音信不通の息子の身を案じ、祈る思いで彼の帰りを待つのだったが…。(allcinema)



そして僕は歩いて行く
まだ見ぬ自分と出会うために


2007年アメリカ製作作品


監督:ショーン・ペン
クリストファー・マッカンドレス:エミール・ハーシュ




ブロ友さんのところで紹介されていた作品です。


最後まで観て、胸が痛みました。

大学を卒業したクリスが旅に出る辺りは、
若いころにこういう体験をする人って多いんじゃないかなと、思っていました。

事実を描く場合よく感じるのは、
日常生活はそれほど起伏のあるものではなく、淡々と日々が過ぎていくだけなんだということです。
だから、クリスという一人の若者の生き様が、ありのままに描かれているだけです。

でも、その行程を経たクリスがたどり着いた先は、事実とはいえ衝撃的でした。


正直なところ、クリスには生きて戻ってほしかった。

社会からの逃避行。(逃避行なんて言っちゃいけませんかね)
一文無しでの旅は、ある時は無賃乗車を咎められて殴られてり、
農場で働いたり、ヒッピーと知り会ったり…。

クリスの反社会行為は、それでもひとりでは生きられないと、ずっと言っていた気がします。

それを感じたことで、クリスはきっと人にも社会にも優しい人になれたはずなんです。


『幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時だ。』

それに気づいたクリスだからこそ、家族の元へ戻ってほしかった。


若さは無知であり傲慢であり…。
それでも若さって素晴らしいと痛みとともにではありますが、感じました。


大自然の前では、人間なんてちっぽけな存在だと、雄大アメリカの地が語ります。


アラスカでの4ヶ月とアラスカに至るまでの20ヶ月を交互に見せることで、
中だるみもなく、また大自然の映像も綺麗でした。


胸は痛みますが、とても心に残る作品です。


クリス役のエミール・ハーシュって、【スピードレーサー】の彼なんですよね~。
相変わらず後から気づいて納得してます。