私の中のあなた

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ジョディ・ピコーの世界的ベストセラー小説『わたしのなかのあなた』をキャメロン・ディアス主演で映画化した感動の家族ドラマ。白血病の姉を救うドナーとなるべく遺伝子操作で生まれてきた少女が、ある決意を胸にもう姉のドナーにはならないと両親を訴えたことから崩壊の危機に直面した家族のそれぞれの心の葛藤とその行方を切なくも優しい眼差しで描き出す。共演に「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン。監督は「ジョンQ-最後の決断-」「きみに読む物語」のニック・カサヴェテス
 サラとブライアンのフィッツジェラルド夫妻は長男ジェシー、長女ケイトとの4人家族で幸せに暮らしていた。しかし、ケイトが2歳の時、白血病に冒されているが発覚する。そこで両親は未来ある娘の生命を救うため、遺伝子操作によってドナーにぴったりの新たな子供を“創る”ことを決断する。こうして生まれてきた次女アナは、幼い頃からケイトの治療のために何度も手術台に上がり、過酷な犠牲を払ってきた。ところがある日突然、11歳のアナは自ら弁護士を雇い、大好きな姉ケイトへの腎臓の提供を拒んで両親を訴えるという驚くべき行動に出る。ケイトを助けることが人生の全てとなっていたサラは、アナの思いがけない決断に激しく動揺し激怒する。そしてついに、愛し合う親子は、法廷の場で対決することになってしまうのだったが…。(allcinema)


もう姉のドナーにはならない。

両親に訴訟を起こしたアナ、11歳。
しかし、その決断には
ある理由があった──。

2009年 アメリカ製作作品
原題:MY SISTER'S KEEPER

監督: ニック・カサヴェテス
原作: ジョディ・ピコー 『わたしのなかのあなた』(早川書房刊)
脚本: ジェレミー・レヴェン ニック・カサヴェテス
音楽: アーロン・ジグマ
出演: キャメロン・ディアス サラ・フィッツジェラルド
    アビゲイル・ブレスリン アナ・フィッツジェラルド
    アレック・ボールドウィン キャンベル・アレグザンダー
    ジェイソン・パトリック ブライアン・フィッツジェラルド
    ソフィア・ヴァジリーヴァ ケイト・フィッツジェラルド
    ジョーン・キューザック デ・サルヴォ判事
    トーマス・デッカー テイラー・アンブローズ
    ヘザー・ウォールクィスト ケリーおばさん
    エヴァン・エリングソン ジェシーフィッツジェラルド
    デヴィッド・ソーントン ドクター・チャンス




10月公開で、観たいと思っていたんですが…。
パソコンテレビGyaoのオンライン試写会の抽選があっていて、当たっちゃったんです。
それも夜中の12時。

慌てて再生をクリックしたもんだから、髪も乾かさないままの鑑賞となりました。


フィッツジェラルド家には、三人の子どもがいます。
長女のケイトは、2歳の時に白血病と診断されます。
そのケイトを救うために、遺伝子操作をしてドナーとなるべく誕生したのが妹のアナ。

アナがある日突然ドナーになることを拒否するために、
有名弁護士を雇い、両親を訴えることになったことから、
生活が一変することになるのです。

公開前なので、詳細は控えるとして…。

初めて母親を演じたと言うキャメロン・ディアスは、
コメディ色を封印して、ケイトだけを見つめる母親を
ある意味狂気として演じています。
…彼女らしい明るい雰囲気はなく、オーラも感じないのです。

あまりに一方的な愛情に、気が滅入ってしまう…。
必死だけど、優しさを感じない母親なんです。

そこまで演じるって凄いですよね。


話題になっているのは、アナを演じるアビゲイル・ブレスリン
リトル・ミス・サンシャイン】のオリーブや
【幸せの1ページ】のニム。
彼女の演技は言うまでもありません。

ただ、個人的には、アナよりもケイトが目立っていた気がします。
病気で癇癪を起したり、時には笑顔を見せたり…。
同じ病院で知り合った男の子との初恋と別れ。
アナは感情を押し隠していたけど、ケイトは喜怒哀楽をたっぷり見せてくれます。


両親にとって、わずか2歳の我が子が白血病で、
ドナーはそんなに簡単に見つからないと知ったら…。
その子のために何でもするでしょう。

でもその結果、アナは自分の体を提供し続けることになるのです。
そのために生まれてきたのだから…。

アナが必死で『No』と言い続ける中で、
母親はそんなアナに、姉を助けようと思わないのか、と言うのです。
これは辛かった…。
本当に、アナのことは誰が一番分かってくれていたのか…。


もう姉のドナーにはならない。
なんてコピーがあると、アナ主導の物語かなと思うけど、
決してそうではなくて、ケイト主導の物語なのです。

アナの行動の理由が分かったとき、
家族はまたひとつになることができます。
家族の絆が戻ってきます。
家族に優しい時間が訪れることになります。


号泣物かと思っていましたが、母親の仕打ちが辛くて、
涙はどこかへ行ってしまってました。

でも、ケイトが家族とビーチへ行ったシーンには胸が詰まりました。
綺麗な、穏やかなシーンでした。


どんな状況であっても、助け合う家族がいれば生きていける。
深く潔い愛情を注ぐ家族が守ってくれる。

人は一人で生きているんじゃないんだよ。
ケイトを守り続けた家族の笑顔に、そう思うのです。


生きることを演じたふたりの子供たちに、感動する作品です。