インビクタス/負けざる者たち(2009)

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チェンジリング」「グラン・トリノ」の巨匠クリント・イーストウッド監督が、アパルトヘイト(人種隔離政策)後の南アフリカで開催されたラグビーワールドカップを巡る感動の実話を映画化したヒューマン・ドラマ。アパルトヘイト撤廃後も人種間対立が残る中、国民が一つにまとまる大きな転機となった自国開催のラグビーW杯での奇跡の初優勝までの道のりをネルソン・マンデラ大統領と代表チーム・キャプテンを務めたフランソワ・ピナール選手との間に芽生える絆を軸に描き出す。主演はモーガン・フリーマンマット・デイモン
 1990年、アパルトヘイトに反対し27年間も投獄されていたネルソン・マンデラがついに釈放される。そして1994年、初めて全国民が参加した総選挙が実施され、ネルソン・マンデラ南アフリカ初の黒人大統領に就任する。しかしアパルトヘイト撤廃後も、白人と黒人の人種対立と経済格差は依然として解消されず、国家はいまだ分断状態にあった。マンデラ大統領にとって国民の統合こそが悲願であり、自ら寛容の精神で範を示し、国民に和解と融和を呼びかける。そして、翌95年に南アフリカで初開催されるラグビーW杯を国民融和の絶好のチャンスと捉える。彼は、長らく国際試合から閉め出され弱小化していた代表チームのキャプテン、フランソワを官邸に招き、国を一つにまとめるためにW杯での優勝が欠かせないと訴えかける。戸惑いつつも、大統領の不屈の信念に心打たれたフランソワは、やがて誰もが不可能と考えた優勝目指してチームを引っ張っていくのだが…。(allcinema)


ひとつの願いが、
ほんとうに世界を変えた物語。


2009年 アメリ
原題:INVICTUS

監督: クリント・イーストウッド
原作: ジョン・カーリン
脚本: アンソニー・ペッカム
音楽: カイル・イーストウッド マイケル・スティーヴンス
出演: モーガン・フリーマン ネルソン・マンデラ
    マット・デイモン フランソワ・ピナール
    トニー・キゴロギ パトリック・モフォケン




ずっと観たくて観たくて…。
ようやく行ってきました。


イーストウッド監督作品は、今までにも何本か観ましたが、
暗くて、重くて、切なくて…。
そんな作品が多いのですけど、今回は違った一面を見せてくれました。


そんなに昔のお話ではなくて、
この頃何してったけ…?そんなことを考えたりしました。

マンデラが27年間投獄されていた時代も、
アパルトヘイトの時代も、
そしてもちろん、今回の南アでにラグビーW杯も、
忘れそうな記憶を、呼び戻す役割を持っているようでした。


マンデラ大統領のことも【マンデラの名もなき看守】の知識です。

そのベースがあったので、少し分かりやすかったですけど、
ラグビーに関しては説明はほとんどなく、
ちょっとおいてけぼりをくらいました(^^ゞ

まあ、そういう部分が大事ではなかったんですけど…。


事実を描いているので、
どこに山があるのか、何が一番の見どころなのか、
欲求不満になりそうな進み方でした。

W杯で優勝する、という明確な台詞もないことも
要因の一つだった気がします。


マンデラは自分を投獄した人たちを『赦す』ことにしたんだ。

そんなことに気がついたのも、ずいぶん経ってからでした。


それでも、時代を感じる映像の雰囲気は、
イーストウッド監督らしくて好きだったし、
分かってはいても、
優勝してトロフィーを掲げたときは泣けそうだったし…。


後からじわっと沁みてくるものがありました。


会場で観戦できない黒人の少年を、
白人警察官が最初は追い払っていたのに、
最後は肩車までして喜びを分かち合ったり…。

白人と黒人でわだかまりからスタートした大統領のSPも、
最後には手を取り合ったりうなずきあったり…。


前半に描かれたものが、
後半で見事に繋がって行くのが素晴らしい…!


モーガン・フリーマンマット・デイモン
彼らも素晴らしかったです。
フリーマンはもちろんですが、
マットのキャラを際立たせない、抑えた演技は
この作品によく合っていたと思いました。


音楽はいつものように決してひとり歩きせず…。
エンディングは『木星』だったのかな?
似てる気がしましたが…(^^ゞ



『もっと人を赦せないとだめです』
なんて話をしたばかりだったのです。

国家レベルの規模ではありませんが、
赦し合えるから人生が豊かになるんだろうな~。
なんて思いました。



思い返して、改めてその良さを感じる作品です♪