クヒオ大佐
カメハメハ大王の末裔のアメリカ人パイロット“ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐”と名乗り、何人もの女性を騙し続けた実在の結婚詐欺師の物語を、「ジェネラル・ルージュの凱旋」「南極料理人」の堺雅人主演で映画化。共演に「容疑者Xの献身」の松雪泰子、「愛のむきだし」の満島ひかり、「ストロベリーショートケイクス」の中村優子。監督は「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八。
いつも軍服を着ている自称36歳のアメリカ人、ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐。父はカメハメハ大王の末裔、母はエリザベス女王の妹の夫のいとこ、現在は米軍特殊部隊ジェットパイロットという華麗な経歴の持ち主。しかし、その正体はデタラメな経歴とベタな変装で女性たちを騙しては金を貢がせる結婚詐欺師だった。弁当屋の女社長・永野しのぶはそんなクヒオ大佐の虚言を信じて目前に迫った結婚の準備に勤しむ日々。一方クヒオ大佐は、博物館学芸員の浅岡春を新たなターゲットに定め、言葉巧みに近づいていく。さらに、銀座のホステス須藤未知子にも目を付け、虎視眈々とチャンスを窺うクヒオ大佐だったが…。(allcinema)嘘のない
恋愛なんて、
退屈でしょう?実在した結婚サギ師。滑稽だけど、なぜか切ない。
2009年作品
堺雅人は、最近気になる俳優さんです。
彼が出てると、何となく観てみようかな~なんて思ってしまいます。
そんな訳で選んだ1本。
まずは、第一部『血と砂と金』というドラマが始まってびっくり。
間違ったのか!?と焦ってしまいます。
憲法9条に縛られて人ではなくお金を出すことで
アメリカに協力するしかない政府高官の苦悩が描かれます。
引き続き第2部『クヒオ大佐』が始まるのです。
この二つがどう繋がるのか…。
つまりはアメリカと日本の関係が、
アメリカ軍人になりすました詐欺師と、
言われるままにお金を貢いでしまう女性の関係に重ねている、
と言うことなのでしょう。
日本人は、鼻が高く堀の深い顔立ちに弱いですからね。
おまけに軍服なんか着てると、
もう騙されちゃうしかないかも!なんて思います(^^ゞ
クヒオ大佐の生い立ちや振る舞いは、
冷静に見たら“なんでこんなのに騙される!?”と思いますけど、
見えなくなるのが“恋”なんですよね~。
騙したのではなくて、期待されたことをしたまで。
なんて抜け抜けと言うんですけど、
騙された側からすると、その通りなのかもしれません。
疲れた感じがよく出ています。
この女店主からすると、必死で働く現実にあって、
クヒオとのつかの間の時間は失いたくない時間だったのでしょう。
コメディの部分も多いけど、
その部分、騙された女性からすると切ない物語です。
人間はみな弱いんだ…。
そんなことを感じる作品です。