ドラキュラ

イメージ 1時は15世紀。ワラキアの王ドラクルはトルコ軍と死闘の末に勝利するが、最愛の王妃エリザベータは夫が戦死したと聞き、投身自殺してしまう。1897年、トランシルヴァニア地方のある城にやって来た青年弁護士ジョナサン。彼は城主ドラキュラ伯爵に命を狙われ、九死に一生を得る。そしてロンドンでは、ドラキュラがジョナサンの婚約者でエリザベータの生き写しであるミナを我がものにしようと画策していた。ドラキュラの深い愛に揺れるミナ。だがやがて、吸血鬼狩りが組織され、ドラキュラは追い詰められていく…。
 今まで何度となく作られてきたドラキュラ物語を、ブラム・ストーカーの原作に忠実に映像化。亡き妻の面影を求めて彷徨うドラキュラと、妻に生き写しの女性との儚い恋の顛末を描く。オスカーを受けた美術・衣装デザイン(石岡瑛子)を始め、音楽・音響などのテクニカルな要素が充実しており、技巧を凝らしたコッポラの演出と共に“技術系”の作品としてはかなりのハイ・クオリティを誇る。ただしエモーショナルな部分は弱く、ドラマ部の脆弱さはキャスティングに助けられた感がある。アニー・レノックスの唄うエンディング・テーマは切ない。(allcinema)
 
1992年 アメリ
原題:BRAM STOKER'S DRACULA
 
闇の中の愛を見たことがありますか。
 
1992年 アカデミー賞
  ■ 衣装デザイン賞  石岡瑛子   
  ■ メイクアップ賞  Michele Burke    Matthew W.Mungle    グレッグ・キャノン   
  ■ 音響効果編集賞  Tom C.McCarthy    David E.Stone  

監督: フランシス・フォード・コッポラ 
製作: フランシス・フォード・コッポラ  フレッド・フックス  チャールズ・マルヴェヒル 
製作総指揮: マイケル・アプテッド  ロバート・オコナー 
原作: ブラム・ストーカー 
脚本: ジェームズ・V・ハート 
撮影: ミヒャエル・バルハウス 
音楽: ヴォイチェフ・キラール 
衣裳デザイナー: 石岡瑛子 
出演: ゲイリー・オールドマン 
    ウィノナ・ライダー 
    アンソニー・ホプキンス 
    キアヌ・リーヴス 
    サディ・フロスト 
    リチャード・E・グラント 
    ケイリー・エルウィズ 
    ビル・キャンベル 
    トム・ウェイツ 
    モニカ・ベルッチ 
    ジェイ・ロビンソン 
    ナンシー・リネハン・チャールズ 
 
いよいよ今年度のアカデミー賞が発表になりますが、
wowowアカデミー賞受賞作品が放送されています。
その中の1本。
 
15世紀、ワラキアの王ドラクルはトルコ軍との死闘に勝利するが、
最愛の王妃エリザベータは、夫が戦死したとの誤報を信じて投身自殺してしまう。
自殺した王妃の魂は救済されず呪われる。それが神の掟だ。
と言われ、神の協会のために戦ったのにそれなら神を信じない、と復讐を誓った。
というのが物語の始まり。
そして時は1879年。
弁護士のジョナサンが仕事で訪れたドラクル伯爵の城で九死に一生を得、
そのとき、ジョナサンの婚約者ミナが、
妻の生き写しだと知って彼女を我が物にしようとする恋物語です。
 
ドラキュラとは言わず、ドラクルと発音しているのは、原作に忠実だからなのかな?

展開はかなり雑。話自体もお粗末ですけど、
とにかく映像が素晴らしいです。
影絵や闇夜に浮かぶ真っ赤なドレスや、
場面転換の仕方など、凝った映像が散りばめられています。
 
冒頭の若いドラクル伯爵、そして白髪の老人になったり、
終盤では吸血コウモリに。
アカデミー賞受賞のメイクアップは見ものです。
神を呪うシーンなど、
ゲイリー・オールドマンの演技もすさまじい。
 
婚約者がいる身で伯爵に惹かれていくミナは、
次第に自分がなぜ伯爵に惹かれるのか、理解していくんですよね~。
単なる生き写しではなく、生まれ変わりだったのでしょうね。
ラクル伯爵との思い出が蘇ってきて、
それでも婚約者がいるからと、一度は伯爵と別れようとする…。
 
でも結局ジョナサンもふたりの結びつきの強さを知って、
ミナを自由にしてあげるんです。
他の男を愛してしまったのだから仕方ないですよね。
大御所の陰に隠れてしまったキアヌですけど、
ラクル伯爵とは対照的な、若くてスマートな好青年を演じています。
 
ウィノナ・ライダーも可愛いですね~(^^)
 
そして、この事件を解決する、
ヴァン・ヘルシング教授役アンソニー・ホプキンスは、
どちらかといえば悪役顔だと個人的には思っているんですけど(失礼!)
今回はその迫力で吸血鬼たちを滅ぼしていきます。
終盤の吸血鬼たちとの闘いは見応えがありました。
 
吸血鬼とヴァン・ヘルシングって対なんでしょうね。
ヴァン・ヘルシング】という作品もありましたっけ。
 
 
闇夜に浮かぶお城や、走り去る馬車など、
バートン監督の【スリーピー・ホロウ】の匂いもあったり、ちょっと嬉しい♪
 
音楽も一役買っている、時を超えた哀しい愛のお話をいかがでしょう。