12モンキーズ

イメージ 1未来世紀ブラジル」のT・ギリアムが、クリス・マルケルの短編映画「ラ・ジュテ」(62)を基に作り上げた時空SFの異色作。
 1996年に発生した謎のウィルスにより、全人類の約99パーセントは死滅した。そして2035年、地下に住んでいた人間たちはその原因を探るため、一人の囚人を過去へと送り出す。糸口はたったひとつ、“12モンキーズ”という謎の言葉のみ。しかし主人公コールが送られたのは事件が起きる6年前、1990年だったのである。彼はそこで精神病院に入れられてしまい、謎の男ジェフリーに出会うのだが……。
 未来・現在・過去を錯綜するストーリーを様々なビジュアル・イメージ(未来世界と雪で覆われた地上の都市など)とエキゾチックな音楽で彩った風変わりな作品と言ってのけるのは簡単だが、アクションでもホラーでもない純然たるSF映画をこうして造り上げたギリアムの手腕には頭が下がる。パズルのピースが埋まるような話のスムーズさには欠け、長尺のせいか中だるみも感じられるが、一般的に言われているほどの失敗作ではないだろう。B・ウィリスは無難、M・ストーは多少浮いており、B・ピットは完全な儲け役であった。舞台裏を捉えた「メイキング・オブ・12モンキーズ」も有り。(allcinema)
 
1995年 アメリ
原題:TWELVE MONKEYS
 
監督: テリー・ギリアム 
製作: チャールズ・ローヴェン 
製作総指揮: ロバート・コスバーグ  ロバート・カヴァロ  ゲイリー・レヴィンソン 
脚本: デヴィッド・ピープルズ  ジャネット・ピープルズ 
撮影: ロジャー・プラット 
音楽: ポール・バックマスター 
出演: ブルース・ウィリス ジェームズ・コール
    マデリーン・ストー キャスリン・ライリー
    ブラッド・ピット ジェフリー・ゴインズ
    クリストファー・プラマー ゴインズ博士
    ジョン・セダ ホセ
    H・マイケル・ウォールズ 植物学者
    ボブ・アドリアン 地質学者
    サイモン・ジョーンズ 動物学者
    ジョセフ・メリト コール(少年時代)
    デヴィッド・モース ドクター・ピーターズ
    キャロル・フローレンス 宇宙物理学者
    フランク・ゴーシン ドクター・フレッチャ
    リサ・ゲイ・ハミルトン テディ
    ブルース・カークパトリック 
    マット・ロス  クリストファー・メローニ  ケヴィン・シグペン 
    ジョセフ・マッケナ  フレッド・ストローザー 
 
   1995年 ゴールデン・グローブ
 
最近きゅさんのところで紹介されていました。
タイトルだけ知っている作品で、気になっていたんですけど、
wowowで放送されたのを機会に観てみました。
 
 
細菌で人類のほとんどが死滅した世界。
生き延びた人間は、なんとかしようと考える。
それは未来をどうするか、ということはもちろんだけど、
過去を変えようとすることだったんです。
 
ある程度お決まりのパターンです。
そうなった原因を突き止めて、現在と違った“今”を探す旅…。
 
ただ、それを行うのが科学者とか、ヒーローではなく、
受刑者ということがかなり異色。
 
ブルース・ウィリスは、英雄とは程遠い主人公です。
元々受刑者だし、暴力は振るう乱暴者だし。
でもどこか気の小ささも漂わせ…。
いつものかっこいいブルースとは違います。

そしてキーワードの“12モンキーズ
これに絡むのがブラピくんで、かなりキレた役どころなんだけど、
これがなかなかうまい。
やっぱり演技派よね~。と思わせてくれます。
 
このキーワードの“12モンキーズ”を辿る、ブルース演じるコールのタイムトラベルは、
実はあちこちで張られた伏線が絡み始めると、
もしかして…。と思えるようになってきます。
 
そしてバラバラだったピースがぴたりとハマったラスト。
これはなんとも切ない。
必死に頑張ったのに…。

長編で、中だるみしてしまったことは否めないけど、
パズルが出来上がっていくラストは、ちょっとドキドキ感も味わえました。
 
バッドエンドなんですよね~。