華麗なるアリバイ

イメージ 1 アガサ・クリスティの『ホロー荘の殺人』をフランスを代表する俳優陣の共演で映画化したミステリー・ドラマ。田舎の屋敷で催されたパーティの最中に発生した殺人事件をめぐり、出席者たちの複雑な愛憎関係が浮かび上がってくるさまをユーモアを織り交ぜ綴る。監督はジャック・リヴェット作品など脚本家として活躍するパスカル・ボニゼール
 フランスの小さな村、ヴェトゥイユの大邸宅。その週末、上院議員のアンリ・パジェスと妻のエリアーヌは、親しい友人7人を招いてパーティを開催する。しかし、ゲストの一人である精神分析医ピエールの存在が空気を張り詰めたものにしてしまう。この10年間、誰とでも浮気していた彼は、今回招待された女性たちとも過去や現在において不適切な関係を持っていたのだ。そんな中、昼下がりの屋敷に突然銃声が響き渡る。駆けつけたエリアーヌは、銃弾に倒れたピエールの姿と、夫の傍らで銃を手にしていた妻クレールを目撃する。警察は、夫の浮気に耐えかねた妻の犯行と見て、クレールを逮捕するが…。(allcinema)
 
2007年 フランス
原題:LE GRAND ALIBI
 
誰にも 解けない、愛の謎
 
監督: パスカル・ボニゼール 
製作: サイド・ベン・サイド 
原作: アガサ・クリスティ  『ホロー荘の殺人』
脚本: パスカル・ボニゼール  ジェローム・ボジュール 
撮影: マリー・スペンサー 
編集: モニカ・コールマン 
音楽: アレクセイ・アイグイ 
出演: ミュウ=ミュウ エリアーヌ・パジェス
       ランベール・ウィルソン ピエール・コリエ
       ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ エステル・バシュマン
       ピエール・アルディティ アンリ・パジェス
       アンヌ・コンシニ クレール・コリエ
       マチュー・ドゥミ フィリップ・レジェ
       カテリーナ・ムリーノ レア・マントヴァ
       モーリス・ベニシュー グランジュ刑事
       エマニュエル・リヴァ ジュヌヴィエーヴ・エルバン
       セリーヌ・サレット マルト
       アガト・ボニゼール クロエ
       ダニー・ブリヤン ミシェル
 
 
アガサ・クリスティの原作ということで観てみました。
原作ではかの名探偵ポワロが登場するようですが、
今作では、そういう謎解きのスペシャリストは登場しません。
なので、謎解きを楽しむものではなかったです(^^ゞ
 
週末の上院議員の家に集まった男女。
人数が多くて、その関係やら名前やらが覚えられない…。
医者のピエールを中心に、みな繋がっているらしい。
 
このピエール。
かなりの遊び人で、妻もふたりの子供もいながら、
10年に渡っていろんな女性と関係を持ち続けていること。
そしてそこに、かつての恋人が招かれていたことが事件の発端となります。
 
事件が起こるまでが長いし、
その割に謎解きもあっけないし、
込み入ったトリックもないし、
ミステリー作品としてはどうよ?って言う感じです。
 
つまり何が言いたかったのかというと、女は怖いってこと?

登場人物は原作物だけに、それぞれがいい味を持っているのに、
それを活かせてないのは残念。
大きな山もなく、盛り上がりに欠けるのも残念。
という作品ではありました。
 
 
 
 
《ここからはネタばれに繋がりますのでご注意》

【華麗なるアリバイ】というタイトルの意味するアリバイとはだったのか。
犯人自身がアリバイだったというのは、確かに面白いと思います。
自分を偽り、他人に哀れな女と思わせる。
そうして周囲に憐れんでもらわないと、バランスを保てなかったのでしょうか。
夫を愛してはいたけど憎んでもいた。
夫の愛した女を許せなくなるほど愛していたんでしょうね。
 
引き金となったかつての恋人とは、
実は復縁を拒んだという事実を妻は知らなかったし、
死ぬ間際に妻を守ってほしいと言い残したことも知らなかったし…。
可哀そうな女性ではあるけれど、
でも、そんなことくらいでそれまでのことを帳消しにはできないか…。

浮気にはご用心。
寛容な妻なんていないんですよ。