50/50 (2011) - ☆ひっくり返ったおもちゃ箱☆

　実際にガンを克服したウィル・ライザーが書き上げた脚本を親友のセス・ローゲンが製作と助演を務めて映画化した感動青春コメディ。ガンで生存率50％と宣告された真面目な青年が、死の恐怖と向き合いながらも、ガンさえもギャグにしてしまう不謹慎男の友情に救われ、前向きに生きる勇気を獲得していく姿を、過激なギャグを織り交ぜつつも心温まるタッチで綴る。主演は「（500）日のサマー」のジョセフ・ゴードン＝レヴィット、共演にアナ・ケンドリック、ブライス・ダラス・ハワード、アンジェリカ・ヒューストン。監督は「マンディ・レイン　血まみれ金髪女子高生」のジョナサン・レヴィン。
　シアトルのラジオ局で働く27歳の青年、アダム。酒もたばこもやらない生真面目な彼を突然の病魔が襲う。ガンと診断され、５年後の生存率が50％と宣告される。覚悟を決め、闘病生活に入るアダムに対し、恋人のレイチェルはじめ誰もが心配し優しく励ましてくれる。しかし、腫れ物に触るように接する周囲の態度に居心地の悪さを感じてしまうアダム。ただ一人、女好きで能天気な親友カイルだけは、無神経なほどそれまでと変わらない態度で接してくれた。そんなカイルや少々頼りない若い新米セラピスト、キャサリンのサポートを受けながら病気を笑い飛ばして前向きに闘病生活を送ろうとするアダムだったが…。(allcinema)

2011年　アメリカ
原題：50/50

上映時間 100分

人生、あきらめるには早すぎる。

監督：ジョナサン・レヴィン
製作：エヴァン・ゴールドバーグセス・ローゲンベン・カーリン
製作総指揮：ネイサン・カヘインウィル・ライザー
脚本：ウィル・ライザー
撮影：テリー・ステイシー
プロダクションデザイン：アニー・スピッツ
衣装デザイン：カーラ・ヘットランド
編集：ゼン・ベイカー
音楽：マイケル・ジアッキノ
出演：ジョセフ・ゴードン＝レヴィットアダム
       セス・ローゲンカイル
       アナ・ケンドリックキャサリン
       ブライス・ダラス・ハワードレイチェル
       アンジェリカ・ヒューストンダイアン
       マット・フルーワーミッチ
       フィリップ・ベイカー・ホールアラン
       サージ・ホードアンドリュー・エアリードナ・ヤマモトシュガー・リン・ビアード
       イー・ジェー・ツァオサラ・スミスピーター・ケラミス
       ジェシカ・パーカー・ケネディダニエル・ベイコン

最初は、主人公がガンになる話で、悲しかったり辛い話ならパスだな～と思ってたんですけど、
予告編を見るうちに、ちょっと違うかな？と思うようになりました。

観て正解でした(^^)

お国柄ってあるんでしょうか。
深刻さがなくて、ほんとに生存率50％の状況にあるのか。疑問すら感じます。
抗がん剤治療が始まっても、手術の前に日でも、普通に暮らしてるんです。
バスにも乗るし買い物にも行くし、ナンパもする。

多分、日本でこういう映画を作ると、涙涙になってしまうんだろうな～。

コメディタッチになっている要因は、親友のカイル。
セス・ローゲン演じるこの男、かなりのお調子者。
病人のアダムを連れまわして、かなり過激な会話が飛び交います。

そりゃいかんでしょ、と思っていると、実は陰で『ガン患者を励ます方法』という本を読んでいたり、
手術するアダムを送って行ったり、と、ずっと支え続けていることで
やっぱり単なるお調子者ではないことで心が温まりました。

母親との関係も、愛していると伝えることに不器用だと分かると、
やっぱり心が温かくなります。
夫はアルツハイマーで介護中で、そんな中で息子がガンだと聞かされれば、
誰だって普通ではいられませんよね。
その心情が良く伝わって来ます。

そういう優しい人たちの存在がインパクトがあって、
真面目なアダムはガンだと受け入れているのかな、と思えるほどの平静さ。
でも、そんなはずはない。
抗がん剤治療で苦しいはずだし、治療仲間の死を目の当たりにして
平静でいられない瞬間が訪れます。

アダムが見せる、苦悩の瞬間でした。

真面目な青年を演じたジョセフ・ゴードン＝レヴィット。

こういう役は似合いますね(^^)

恋人との関係はすぐに想像がつくし、セラピストとの絆も同様。
突飛な展開も、押しつけた演出もないけど、
本当に支えてくれる人のありがたさを感じる作品でした。

病気とは違う立場ではあったけど、

言葉ではなくて、ずっと支えてくれた友人のありがたさを感じたことがあるので、
それを思い出してしまいました。
自分もまた、大切な人にとってそういう人間になりたいと改めて感じた、

心温まる作品でした。