ゴッドファーザー PART III

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 コルレオーネ・ファミリーを描いた壮大なドラマの最終章。ファミリーのドンとなったマイケル(A・パチーノ)は、バチカンの加護を得て一切の犯罪から手を引くことを宣言した。だが後継者に甥のビンセント(A・ガルシア)を立てたことから内部抗争に火がついてしまう。自身も病に蝕まれるマイケルは何とか事態の収拾を図ろうとするのだが……。名作・傑作の誉れ高い前2作の後という、想像しがたいプレッシャーを考えるなら、これはこれで<サーガ>の締めくくりには相応しい完成度と言ってもよいだろう。オペラ劇場で迎えるクライマックスと、その後に続く幕切れも充分な感動を与えてくれる。過去の因縁によって再び暴力の世界に引き戻されるマイケルを、老け役で熱演するパチーノや、血気盛んなガルシアなどキャスト陣の頑張りも悪くない。当初ウィノナ・ライダーが演じる予定だったマイケルの娘役にはコッポラの娘ソフィアが扮し、一部の映画ファンや評論家からブーイングが起こったが、イタリア娘の情熱と存在感はよく出ていた。(allcinema)
 
1990年
THE GODFATHER: PART III
MARIO PUZO'S THE GODFATHER: PART III
上映時間 162分
製作国 アメリ
 
15年の歳月をかけた-- 巨匠フランシス・コッポラの集大成!!
いかなる権力をもってしても 運命の流れには逆らえない-
 
 
監督: フランシス・フォード・コッポラ 
製作: フランシス・フォード・コッポラ 
製作総指揮: フレッド・フックス  ニコラス・ゲイジ 
脚本: フランシス・フォード・コッポラ  マリオ・プーゾ 
撮影: ゴードン・ウィリス 
プロダクションデザイン: ディーン・タヴォウラリス 
衣装デザイン: ミレーナ・カノネロ 
作詞: ジョン・ベティス 
音楽: カーマイン・コッポラ  ニーノ・ロータ 
出演: アル・パチーノ ドン・マイケル・コルレオーネ
    ダイアン・キートン ケイ・アダムス
    アンディ・ガルシア ビンセント
    タリア・シャイア コニー
    ソフィア・コッポラ メアリー・コルレオーネ
    フランク・ダンブロシオ アンソニー・コルレオーネ
    リチャード・ブライト アル・ネリ
    ジョン・サヴェージ アンドリュー・ヘーゲン
    ジョージ・ハミルトン ハリソン弁護士
    ブリジット・フォンダ グレース・ハミルトン
    イーライ・ウォラック アルトベッロ
    ジョー・マンテーニャ ジョーイ・ザザ
    ヘルムート・バーガー バチカン銀行の会計士、フレデリック・カイシング
    ラフ・ヴァローネ ランベルト枢機卿
    ドナル・ドネリー ギルディ大司教
    エンゾ・ロブッティ ドン・ルケーゼ
 
1と2を鑑賞後、3の評判が良くないと目にしたこともあり、
ちょっと躊躇しておりましたが、今回めでたく鑑賞することができました。
 
いや~~。
これはこれで素晴らしいと思いました。
確かに、始まってすぐに、なんとなく1,2と雰囲気が違うぞと思うのですが、
1979年という表示が出て納得。
最近のお話になってるんですよね。
そして、製作そのものも15年の間を経ているわけだし、
作る側にもいろいろ事情があったみたいですね。
原作にはないお話らしいし…。
それでも、最後まで飽きずに見せてしまう作品力があるように感じました。
 
1で若きマイケルを2で力のあるドンを、
そして本作では引退間近のドンを演じたパチーノは、やはり素晴らしい。
2で見せた力強さより、やはり衰えを感じさせます。
兄弟まで殺した恐ろしさより、それを悔いる姿に弱ささえ感じるのですが、
人としてそれが普通の姿なのかもしれない。
家族を、ファミリーを守るためだったと言い続けますが、
それでも平気で人の命を奪った人間でなく良かった、とさえ思ってしまいました。
 
そしてそこに登場する新たなドン候補、ヴィンセント。
演じるアンディ・ガルシアの綺麗なこと…!
父親譲りの熱血漢、娼婦に育てられたことでちょっとが品がないところも、
マイケルといるようになって変わって行き、
次のドンにと指名される頃には、輝いてました。
老いたマイケルとの対比が素晴らしく、感動的でした。
 
娘が死ぬことは知っていたので、どこで、どうやって、
と思って観ていたのですが、まさかラストとは…!
さすがにこのシーンは胸打たれます。
息子がデビューするオペラ【カバレリア・ルスティカーナ】鑑賞最中の、
暗殺劇の緊張感が解けないままにそのシーンに突入していきます。
このオペラの間奏曲は好きな曲ですが、
こんなシーンで使われてしまったら、聴くたびに思い出して辛くなるだろうな~~。
 
その後ファミリーがどうなったか、などといった部分を見せなくても想像できるマイケルの死。
コルレオーニの地位を揺るぎないものとしたドンの最期としては、哀れでしかありませんでした。

三作を通して、どれもパーティーシーンから始まるんですが、
本作だけは室内のパーティーなんですよね。
閉鎖された空間の、息苦しさを感じる始まりだったのも印象的でした。
 
歴史は繰り返していくということ、
昇りつめる人間の孤独も充分に感じることができたので、
やはり、これは三作観なくてはいけないものだと思いました。
 
いや~。やっぱり名作です(^^)