猿の惑星:創世記(ジェネシス)

イメージ 1 ピエール・ブール原作のSF映画の金字塔「猿の惑星」を基に、その起源となる人類文明崩壊への道のりを明らかにしていくSFアクション大作。現代のサンフランシスコを舞台に、最新の生体実験によって脳が飛躍的に発達した一頭のチンパンジーが、やがて自我に目覚めて人類に反旗を翻すさまを、シリーズ初のパフォーマンス・キャプチャー技術を駆使したリアルなVFX映像で描き出す。主演は「127時間」のジェームズ・フランコ、共演に「スラムドッグ$ミリオネア」のフリーダ・ピント。また、猿のメインキャラクター“シーザー”役には「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムや「キング・コング」などで高い評価を受けたパフォーマンス・キャプチャー演技の第一人者アンディ・サーキス。監督はハリウッド期待の新鋭ルパート・ワイアット
 アメリカ、サンフランシスコ。製薬会社の研究所でアルツハイマー治療の研究をする神経科学者、ウィル・ロッドマンは、開発中の新薬を投与したチンパンジーの知能が驚異的に発達したことを確認し、その成果を発表する。しかし、そのチンパンジーは突然暴れ出し警備員によって射殺されてしまう。事態を重く見た所長によってプロジェクトは中止を余儀なくされるが、射殺されたチンパンジーは妊娠中だったことから、ウィルは生まれたばかりの赤ん坊を秘かに引き取るとシーザーと名付け、自ら育てることに。そして、次第にウィルとシーザーのあいだに人間の親子のような絆が芽生えていく。その一方で、シーザーは並外れた知性を発揮し始めていく。ところが、すっかり成長したシーザーはある日、ウィルの父を助けようとして隣人とトラブルを起こしてしまう。それが原因でウィルと引き離され、類人猿保護施設の檻の中で屈辱と絶望の日々を送ることになるシーザーだったが…。<allcinema>
 
2011年
原題:RISE OF THE PLANET OF THE APES
上映時間 106分
製作国 アメリ
 
これは  人類への  警鐘
 
監督: ルパート・ワイアット 
製作: リック・ジャッファ  アマンダ・シルヴァー  ピーター・チャーニン  ディラン・クラーク 
製作総指揮: トーマス・M・ハメル 
脚本: リック・ジャッファ  アマンダ・シルヴァー 
撮影: アンドリュー・レスニー 
プロダクションデザイン: クロード・パレ 
衣装デザイン: レネー・エイプリル 
編集: コンラッド・バフ   マーク・ゴールドブラット 
音楽: パトリック・ドイル 
シニア視覚効果監修: ジョー・レッテリ 
出演: ジェームズ・フランコ ウィル・ロッドマン          フリーダ・ピント キャロライン
        ジョン・リスゴー チャールズ・ロッドマン          ブライアン・コックス ジョン・ランドン
        トム・フェルトン ドッジ                          アンディ・サーキス シーザー 
        デヴィッド・オイェロウォ           タイラー・ラビーン             ジェイミー・ハリス 
        デヴィッド・ヒューレット           タイ・オルソン                 マディソン・ベル 
        マケンナ・ジョイ                   カリン・コノヴァル             テリー・ノタリー 
        リチャード・ライディングス  
 
BDをトレイに乗せようとして気がついたんですけど、
106分?意外に短い…。
そう、勝手にかなりの大作だと思い込んでいました。

猿の惑星】は、シリーズの第1作のラストは強烈な印象を残しています。
言葉を話す猿人は高等動物。
そして下等動物は人間の方だった。
という設定からショックングでしたものね。
 
そして今作。
多分そういう路線なんだろうな~と思っていたけど、
まずは、製薬会社の研究員ウィルが、
アルツハイマー治療の新薬を開発中、というところから始まります。
そのためのモルモットとして、猿たちが捕えられるわけです。
その捕えられた猿が、ある意味今作の主役・シーザーの母親です。
 
ウィルにはアルツハイマーを患う父親がいて、
その為に、新薬の開発は急がなくてはいけないものだったのです。
そんなウィルは、母親を亡くした子猿を引き取り育て始めます。
シーザーと名付けたその猿は母親から新薬を受け継いでいて、高度な知能を持っていたのです。
 
人間と猿の、それぞれの事情を描きながら
有無を言わさない上下関係だった両者に、変化が起こり始めます。
高度な知能を持ったシーザーは、その関係を良しとしなかったのです。

とにかく観ている間中感じるのは、人間の愚かさです。
ばかだの汚いだの、猿に対しての態度は嫌悪を感じます。
そういう風に強調して描かれていて、猿に同情すらするんですよね~。
 
特に【ハリー・ポッター】のドラコ役、トム・フェルトンはほんとに嫌な奴でした。
う~ん。彼は悪役の道を歩むのかしら(^^ゞ
 
 
人間は深く考えずに、この世界で高度な知能を持っているのは自分たちだけ、
支配する側にいて当たり前、だと思ってますよね。
そういう傲慢さに警鐘を鳴らしている気はしました。
 
ラストは、ウィルスの話になっちゃって、そうやって人類は滅びるのか…。
そして猿人の世界になっちゃうのか…。
なんて思わせてくれました。
 
そこまでなら良かったんだけど、
この世の中、たった一人の感染者でも、世界中を網羅するネットワークがある限り
ウィルスの拡散を食い止めることはできないと、
コンテイジョン】と同じ感想を持ってしまいました。
…というのは、本筋から変わっちゃうかな~。

パフォーマンスキャプチャーの演技は素晴らしい。
それに加えて、シーザーの気持ちの変化と言うのでしょうか。
ウィルとその父親への愛情から絶望と喪失感。
そして仲間意識の芽生え。

ただ、リアル過ぎて猿には見えなくて違和感があったのも事実です(^^ゞ
 

名作と名高い【猿の惑星
それと比べてどうなるものでもないけど、猿と人間の攻防は迫力あったし、
106分にまとめた簡潔さで、最後まで面白く観ることができました。