フェア・ゲーム

 
イメージ 1 夫がイラク戦争開戦を巡るブッシュ政権の欺瞞を告発したばかりに、政権内部からCIAエージェントであることを暴露され命の危険にさらされる事態に直面した女性とその家族の孤高の戦いを描く実録ポリティカル・サスペンス。危険な任務に当たるスパイの情報が、自国の政府によって意図的に漏洩されるというアメリカ中を騒然とさせた前代未聞のスキャンダルの真相を、当事者であるヴァレリー・プレイムとジョセフ・ウィルソンの回顧録を基に忠実かつスリリングに再現していく。主演は「マルホランド・ドライブ」「ザ・バンク 堕ちた巨像」のナオミ・ワッツと「ミスティック・リバー」「ミルク」のショーン・ペン。監督は「ボーン・アイデンティティー」「Mr.&Mrs. スミス」のダグ・リーマン
 世界を震撼させた9.11同時多発テロアメリカのブッシュ政権は首謀者であるアルカイダへの報復を進める中で、その矛先をイラクへと向け始める。そして、イラク核兵器の開発を行っているとの疑惑をもとに、CIAの女性諜報員ヴァレリー・プレイムがその証拠を固めに乗り出す。彼女の夫で元ニジェール大使のジョー・ウィルソンも、ウラン買い付けの真偽を確かめるべくアフリカで綿密な調査を実施。その結果として疑惑は事実無根との結論に達したと上司に報告したヴァレリー。ところがブッシュ政権は、彼女が否定したはずの疑惑を根拠としてイラクへの宣戦を布告してしまう。これに対しジョーは、新聞で事実を暴露して政権を批判するが、政権側もヴァレリーが諜報員であることの極秘情報をメディアにリークして報復。彼女ばかりか、各国に散らばる協力者たちにも命の危険が迫る事態となり、世間の激しいバッシングの中でついには家庭も崩壊の危機を迎えてしまうのだが…。<allcinema>

 
2010年
原題:FAIR GAME
上映時間 108分
製作国 アメリ

アメリカ合衆国 史上最大のスキャンダル
イラク戦争を巡る巨大な謀略。兼直に立ち向かったCIAエージェントの孤高なる戦い。
 
監督: ダグ・リーマン 
製作: ビル・ポーラッド  ジャネット・ザッカー  ジェリー・ザッカー 
     アキヴァ・ゴールズマン  ジェズ・バターワース  ダグ・リーマン 
製作総指揮: ジェフ・スコール  デヴィッド・バーティス  マリ・ジョーウィンクラー=イオフレダ 
           ケリー・フォスター  モハメッド・カラフ 
原作: ジョセフ・ウィルソン  ヴァレリー・プレイム・ウィルソン 
脚本: ジェズ・バターワース   ジョン=ヘンリー・バターワース 
撮影: ダグ・リーマン 
プロダクションデザイン: ジェス・ゴンコール 
衣装デザイン: シンディ・エヴァンス 
編集: クリストファー・テレフセン 
音楽: ジョン・パウエル 
音楽監修: ジュリアンヌ・ジョーダン 
出演: ナオミ・ワッツ ヴァレリー・プレイム   
        ショーン・ペン ジョー・ウィルソン
    サム・シェパード サム・プレイム  
       デヴィッド・アンドリュース ルイス・“スクーター”・リビー
    ブルック・スミス ダイアナ                 ノア・エメリッヒ ビル
    ブルース・マッギル ジム・パビット           マイケル・ケリー ジャック
    アダム・ルフェーヴル カール・ローヴ
    タイ・バーレル         ティム・グリフィン         ジェシカ・ヘクト 
    ハーレッド・ナバウィ      トム・マッカーシー         アシュリー・ガーラシモヴィッチ 
    クイン・ブロジー        ノーバート・レオ・バッツ 
 
ブッシュ政権下、イラク戦争に突入した事実を基に作られた作品。
 
同じテーマにはマット・デイモンの【グリーンゾーン】がありましたが、
アメリカと言う国は、自国のスキャンダルを見つめる目を持っているんですよね。
 
CIAという組織は、アメリカ映画には頻繁に登場するけど、
実際にスパイ活動をしているのか、
どんな人がいるのかなんて分かってはいないわけで、
東西冷戦下ならまだしも、現代にもスパイなんているのかしら、
【ボーンシリーズ】はドラマの世界だよな~なんて思ってるわけです。
 
だから、こうやって身分を明かさずに活動をする工作員の姿、
それも女性!を見せられると、やはり驚きはありますね。
 
そんな女性工作員ヴァレリーが、身分漏えいで命の危険に晒され、
彼女が助けようとしたイラクの科学者はもちろんだけど、
ヴァレリーの家族が巻き込まれていくことが中心となって行きます。
 
壊れていく一組の夫婦が再生する話だから、
予告編などで期待した国家レベルの暴露物ではなく、小じんまりした感じはぬぐえませんが、
個人的には、その部分にドラマを見ることができたので、後半は飽きませんでした。
 
結局、人が守るのは国家ではなくて、自分の家族なんだなあって
改めて感じました。
 
だからこそ、沈黙を通したヴァレリーも、国家相手に戦うことを選ぶわけです。
そのシーンで終わり、結果は字幕で語られたことも、
そこを重要視したいわけじゃないということでしょう。

ヴァレリーを演じたナオミ・ワッツ
沈黙を続けた強い女性を演じ、最後に本物が登場するのですが、
姿もよく似ていて好印象でした。
 
夫を演じたショーン・ペン
国家を相手に奮闘し、挙句に家庭を壊していく姿は強い印象を残します。
名優ですね~。