黄金を抱いて翔べ (2012)

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 1990年に発表された高村薫のデビュー小説を「パッチギ!」「ヒーローショー」の井筒和幸監督で映画化したクライム・サスペンス。銀行の地下に眠る240億円の金塊を強奪するために結集した6人の熱き男たちの運命をパワフルに描き出す。出演は妻夫木聡浅野忠信桐谷健太溝端淳平チャンミン西田敏行
 過激派や犯罪者相手に調達屋をしている幸田は、学生時代からの友人・北川浩二から大手銀行本店地下にある240億円の金塊強奪計画を持ちかけられる。やがて北川は、計画に必要なエキスパートを次々とスカウトし、総勢6名の強奪チームを結成する。こうしてあまりにも大胆不敵な金塊強奪計画がスタートするが、そんな彼らの前にはいくつもの障害が立ちはだかり…。<allcinema>
2012年
上映時間 129分
 
札束より欲しいもの、おまえにはあるか?
 
監督: 井筒和幸 
製作: 千葉龍平  軽部進一  藤岡修  油谷昇  堀徹  川邊健太郎 
プロデューサー: 菅野和佳奈  藤田裕一  山本恭史  湊谷恭史 
エグゼクティブプロデューサー: 新崎英美  田林憲治 
原作: 高村薫   『黄金を抱いて翔べ』(新潮文庫刊)
脚本: 吉田康弘   井筒和幸 
撮影: 木村信也 
編集: 冨田伸子 
音楽: 平沢敦士 
主題歌: 安室奈美恵   『Damage』
VFXスーパーバイザー: オダイッセイ 
演出補: 武正晴 
照明: 尾下栄治 
録音: 白取貢 
出演: 妻夫木聡 幸田弘之          浅野忠信 北川浩二             桐谷健太 野田
       溝端淳平 北川春樹          チャンミン モモ(チョウ・リョファン)
       青木崇高 キング            中村ゆり 北川圭子             田口トモロヲ 山岸
       鶴見辰吾 末永              西田敏行 ジイちゃん(斉藤順三)
 
フリーパスポート3本目
 
妻夫木クンが出てることだけで選んだ作品。
エンドロールを見て、高村薫原作だと知ったくらい…。
見終わって、原作読んでみたくなりましたよ。

予備知識なしで鑑賞したので、それぞれのキャラが分かりにくく、
置いて行かれないようにと気合を入れて見てました(^^ゞ
 
妻夫木クン扮する幸田が、浅野さん扮する北川に誘われて、
銀行の地下にある金塊を盗むことになり、
そのために必要な、さまざまな分野のエキスパートを集めることになります。
 
コンピューター関係は、桐谷健太扮する野田。
エレベーター関係は、西田敏行扮するじいちゃん。
爆破関係は、東方神起チャンミン扮するもも。
それに、溝端淳平扮する自傷行為に走る北川の弟春樹。
 
もちろん、6人にはそれぞれに抱える過去や問題があって、
個々の事情や思いはうまくまとめられているけど、やっぱり物足りなさは仕方ないかな。
 
特にももは、とある国をイメージしていると思われたり、
スパイとか共産主義とか、少々複雑。
なぜももが狙われるのか、
「国に言われずにやることは楽しい」と言うのか、
そのとある国のことがイメージできないと、意味不明になってしまうかも。
 
でも、そういうももの複雑な状況を不憫に思ったのか、
幸田はももとのいい関係を紡いでいきます。
 
幸田にも悲しい過去があって、それが最後まで付きまとうんだけど、
妻夫木クンは、いつもの頼りなげな青年ではなく、
かなり暴力的な男をちゃんと作り上げていました。
かっこよかったです。
 
家庭も仕事もあるのに、金塊にこだわる北川を演じた浅野忠信は、やっぱり凄い。
東方神起チャンミンも、桐谷健太もよかったです。
 
金塊強奪がメインかと思いきや、
実はそれに拘わる6人の人間ドラマ

確かに6人を平等に描くのは映画では難しいわけで、
ウエイトは幸田と北川に置かれていて、でも残りもちゃんと存在感を出せてます。
 
とはいえ、強奪シーンにはハラハラドキドキの緊張感もあって、
言葉で結論を言わないラストは、いろんなことを想像できます。
重いけど清々しい…?
後味の悪くないところは好感が持てました。