リンカーン/秘密の書 (2012)

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 “あのリンカーン大統領はヴァンパイア・ハンターだった”という奇想天外な設定の下、その知られざる活躍を有名な逸話や史実を巧みに織り交ぜて描き出したセス・グレアム=スミスの歴史改変小説『ヴァンパイアハンターリンカーン』を、「ウォンテッド」のティムール・ベクマンベトフ監督が3Dで映画化した痛快エンタテインメント冒険活劇。主演は「父親たちの星条旗」のベンジャミン・ウォーカー、共演にドミニク・クーパーメアリー・エリザベス・ウィンステッド
 第16代大統領エイブラハム・リンカーンには知られざるもう一つ別の顔があった。それは、人知れず勢力を拡大させていた恐るべき吸血鬼たちを退治するヴァンパイア・ハンターとしての顔だった――。貧しい開拓農民の家に生まれたリンカーンは、幼い頃に最愛の母を失う。その後、母の命を奪った復讐の相手が闇の勢力=ヴァンパイアと知るリンカーン。彼はヴァンパイアの生態をよく知るヘンリーのもとで、ヴァンパイア・ハンターとしての修行を重ねていく。やがて使い慣れた斧を手にハンターとしての活動を始めたリンカーンは、奴隷制度が彼らの食糧供給源として機能している実態を目の当たりにし、奴隷解放こそがヴァンパイアとの戦いに勝つ唯一の方法と考え、政治の道へと歩み出すのだったが…。<allcinema>
2012年
原題:ABRAHAM LINCOLN: VAMPIRE HUNTER
上映時間 105分
製作国 アメリ
 
昼は大統領   夜はハンター
あの大統領には、   若き日から挑み続けた   誰も知らない戦いがあった――。
 
監督: ティムール・ベクマンベトフ 
製作: ティム・バートン  ティムール・ベクマンベトフ  ジム・レムリー 
製作総指揮: ミシェル・ウォルコフ  ジョン・J・ケリー  サイモン・キンバーグ  セス・グレアム=スミス 
原作: セス・グレアム=スミス  『ヴァンパイアハンターリンカーン』(新書館刊)
脚本: セス・グレアム=スミス   サイモン・キンバーグ 
撮影: キャレブ・デシャネル 
プロダクションデザイン: フランソワ・オデュイ 
衣装デザイン: カルロ・ポッジョーリ  ヴァルヴァーラ・アヴジューシコ 
編集: ウィリアム・ホイ 
音楽: ヘンリー・ジャックマン 
出演: ベンジャミン・ウォーカー エイブラハム・リンカーン
       ドミニク・クーパー ヘンリー・スタージス
       アンソニー・マッキー ウィル・ジョンソン
       メアリー・エリザベス・ウィンステッド メアリー・トッド・リンカーン
       ルーファス・シーウェル アダム
       マートン・ソーカス ジャック・バーツ
       ジミ・シンプソン ジョシュア・スピード
       ジョゼフ・マウル トーマス・リンカーン
       ロビン・マクリーヴィー ナンリー・リンカーン
       エリン・ワッソン ヴァドマ
フリーパスポート4本目
 
邦題からして、リンカーンの持つ書に重要な意味があって、
それにヴァンパイアが絡んで…。
という政治のお話かしら、と勝手に思い込んでいたんですが、
違ってましたよ。
これは単純にヴァンパイアものです。
 
冒頭。
リンカーンはまだ子供で、両親は借金のために必死で働いていたが、
そこで奴隷だと連れて行かれる黒人と、その息子を助けようとする。
そんなリンカーンを救おうとした父親が、雇主ともめることに。
 
そのせいで母親が殺されるんだけど、
雇い主がヴァンパイアだったとわかり、リンカーンは復讐を誓う。
 
そこでヴァンパイアハンターと名乗るヘンリーと出会い、
ハンターになることを承諾し、訓練を始める。
 

それからが若きリンカーンの活躍。
ヴァンパイアを倒すシーンは、ちょっとグロテスクだったりするけど
スピード感があって、3Dだともっと凄いんだろうな~って思えます。
母親の敵を討つシーンの疾走感も素晴らしい。
 
その後、リンカーンはハンターとしての裏の家業を封印して、
表舞台で政治家を目指すことにします。
 
ヘンリーとの禁を破り、家庭を持ったリンカーンの苦悩があったり、
幼馴染の黒人との再会から大統領になるまで…。
という時代は、南北戦争前ということで、何となく【風と共に去りぬ】を思い出したりします。

リンカーンを演じたベンジャミン・ウォーカーを始め、
キャストになじみのある人が少なくて…(^^ゞ
バンパイアの親分を演じたルーファス・シーウェル
幼馴染を演じたアンソニー・マッキー くらい。
アンソニー・マッキーは最近ちらほら見かけますね。
ルーファス・シーウェルはよく見かける俳優さんですが、
この人、顔は個性的ですぐに覚えたけど、名前が覚えられない…。
今回のヴァンパイアも、似合ってました。
 

誰がどうリンカーンと絡んでくるのか、二転三転するのも楽しいし、
ラストの燃え上がる鉄橋のシーンは、
やっぱり【風と共に去りぬ】を思い出させて興奮しました(^^)
 
後半は政治色が強くなって、
もっとこの時代を予習しておくんだったと、思ったりしますが、
アメリカの歴史にヴァンパイアが絡んでいた、なんてユニークな発想のドラマなので、
あまり深刻に政治的な背景を追求するより、
単純に娯楽エンターテインメントとして楽しんだほうがいいかなと思います。

 
余談。
これから“リンカーン”にまつわる作品の公開が続きますが、
何故…?
今年が大統領選挙の年だからですか…?
 
それから、リンカーンが働いた店の店主は実在の人物でした。
一緒のベッドに寝てたとか、
奥さんとの関係が冷めてたとか、なんて理由から
リンカーンバイセクシュアル説まであったそうです(^^ゞ