捜査官X

　「ウィンター・ソング」「ウォーロード／男たちの誓い」のピーター・チャン監督が、ドニー・イェンと金城武を主演に迎え、本格カンフー・アクションと謎解きミステリーに挑んだエンタテイメント・ムービー。とある寒村で起きた奇怪な変死事件の謎に挑む天才捜査官が、やがて意外な真相へと近づいていくさまを、壮絶なアクションとともにスリリングに描き出していく。共演は「ラスト、コーション」のタン・ウェイ、「片腕ドラゴン」のジミー・ウォング。
　1917年、雲南省の小さな村。のどかなこの村である日、不可思議な事件が発生する。強盗に押し入った２人組が、たまたま居合わせた紙職人ジンシーともみ合いになった末、死んでしまったというのだ。捜査に当たった刑事のシュウは、強盗犯が武術に長けた男たちであることに気づく。さらに検死の結果からも、男たちが偶然に倒されたのではないと確信、ジンシーの素性に疑いを抱き始める。しかし、ジンシーを観察すればするほど、真面目で温厚な好人物との印象は強まり、とうてい殺人とは結びつかなくなってしまうシュウだったが…。＜allcinema＞

 

2011年
原題：武侠

上映時間 115分
製作国 香港／中国

挑むは、偽りの真実。 
監督： ピーター・チャン 
アクション監督： ドニー・イェン 
製作： ピーター・チャン 
脚本： オーブリー・ラム 
撮影： ジェイク・ポロック  ライ・イウファイ 
美術： イー・チュンマン 
音楽： チャン・クォンウィン  ピーター・カム 
出演： ドニー・イェン リウ・ジンシー／タン・ロン 　　　　　　　　金城武 シュウ・バイジュウ
 　　　 タン・ウェイ アユー                                           ジミー・ウォング マスター
 　　　 クララ・ウェイ マスターの妻                                リー・シャオラン シュウの妻

 

金城武ファンなので、劇場で観ようとチェックしてたんですが、
近くのシネコンにかからないものは、ついついタイミングを外してしまいます。

 

強盗が入った村の質屋。
そこで強盗と遭遇した紙職人ジンシーの対応が目を引きました。
偶然犯人を倒したかのように見えるけど、実はなにかあるかも、と臭わせます。

 

そこにやって来たのが天才捜査官のシュウ。

 

過去の事件と絡めて、ジンシーの素性を暴いていくという話なんですが、
ジンシーの頑なまでに過去を封じ込めようとする姿と、
執拗に追うシュウの姿に引き込まれました。

 

前半は、シュウ捜査官の推理劇。
その推理が外れたかのように見せて、実は当たっていく、という展開も面白い。

ジンシーの背負った過去が明らかになるにつれて、
妻のアユーの悲しみが大きくなっていき、胸が痛みました。
もし信じていた自分の夫に過去があって、
そのせいで自分たちの前からいなくなるかもしれないという不安。
“夕飯には戻ってね”と夫に声をかけるアユーの心理は図れません。

 

そして後半はアクション劇。
激しいカンフーシーンは、ハリウッドのカーアクションとは違った迫力がありますね。

金城武。いいですね～。
単にファンだからというのではなく、飄々とした風貌でずかずかと推理を進める姿、
ジンシーに情を持ち始めて、一人の人間として接する姿。
いろんな顔を見せてくれます。

ある種ミステリー仕立てなので、
ネタばれはなしで観ることをお勧めします。