世界にひとつのプレイブック (2012)

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 それぞれに最愛の人を失って心のバランスを崩したエキセントリックな男女が出会い、互いの目的のために協力し合う中で次第に希望を見出していくさまを、シリアスな状況の中にもユーモアを織り交ぜ感動的に描き出したヒューマン・ラブ・コメディ。主演は「ハングオーバー!」のブラッドリー・クーパーと「ハンガー・ゲーム」のジェニファー・ローレンス、共演にロバート・デ・ニーロジャッキー・ウィーヴァーアカデミー賞のノミネーション発表では、この4人が4つの演技部門すべてで候補となる快挙で話題となった。監督は「スリー・キングス」「ザ・ファイター」のデヴィッド・O・ラッセル。
 妻の浮気が原因で怒りをコントロールできなくなり、精神病院入りを余儀なくされたパット。ようやく退院したものの、妻ばかりか仕事も家も失ってしまい、実家に戻って社会復帰を図ることに。心身の健康を取り戻せば、接近禁止令の出ている妻ともやり直せると思い込んでいるパットだったが、あいかわらず突然キレてはトラブルを引き起こすこともしばしば。そんなある日、友人に誘われたディナーで近所に住む若い女ティファニーと出会う。彼女もまた、夫を事故で亡くして以来、心に問題を抱えており、パットはそんな彼女のエキセントリックな言動に振り回されるハメに。ところがティファニーはパットの妻とも知り合いで、パットがよりを戻せるよう手助けしてあげると提案。その交換条件として、ダンス・コンテストにパートナーとなって出場することを迫られるパットだったが…。<allcinema>
 
2012年
原題:SILVER LININGS PLAYBOOK
上映時間 122分
製作国 アメリ
少しイカれたきみが、なぜか希望の光。
監督: デヴィッド・O・ラッセル 
製作: ドナ・ジグリオッティ  ブルース・コーエン  ジョナサン・ゴードン 
製作総指揮: ボブ・ワインスタイン  ハーヴェイ・ワインスタイン  ジョージ・パーラ 
         ミシェル・レイモ・クーヤテ  ブラッドリー・クーパー 
原作: マシュー・クイック  『世界にひとつのプレイブック』(集英社刊)
脚本: デヴィッド・O・ラッセル 
撮影: マサノブ・タカヤナギ 
プロダクションデザイン: ジュディ・ベッカー 
衣装デザイン: マーク・ブリッジス 
編集: ジェイ・キャシディ 
クリスピン・ストラザーズ 
音楽: ダニー・エルフマン 
音楽監修: スーザン・ジェイコブス 
出演: ブラッドリー・クーパー パット               ジェニファー・ローレンス ティファニー
    ロバート・デ・ニーロ パット・シニア            ジャッキー・ウィーヴァー ドロレス
    クリス・タッカー ダニー                   アヌパム・カー パテル
    ジョン・オーティス ロニー                  シェー・ウィガム ジェイク
    ジュリア・スタイルズ ヴェロニカ              ポール・ハーマン ランディ
    ダッシュ・ミホク キーオ                   ブレア・ビー ニッキ
 
アカデミー賞の発表前に観たかったんですが、時間が合わず…。
主演女優賞でジェニファー・ローレンスが受賞したので、
そういう意味でも期待しての観賞でした(^^)
 
結論から言うと、主演女優賞には値する演技ですよね。
もちろん【ゼロ・ダーク・サーティー】のジェシカ・チャステインの迫力は捨てがたいけど、
観てない作品もあるけど、ジェニファーの演技も納得です。
表情がくるくる変わるし、ぐいぐい引き込まれました。
 
8か月の入院生活を終え、精神病院から社会復帰しようとするバット。
裏切られた妻・ニッキーに接近禁止を言い渡されていて、…法的に…。
それでも愛し合っていると信じている。
いつか以前と同じような暮らしができると信じている。
 
そのバットの前に現れたティファニーもまた、
夫を亡くしたことをきっかけに、やはり心の病を抱えている。
ティファニーは、多分最初からバットに惹かれていたんですよ。
でも、バットは妻のことにしか頭にないから、ティファニーをただの友達と位置付ける。
 
心の病と闘う男女が、互いに惹かれあいながら病を克服いしてく話、だと想像していたら
ちょっと雰囲気が違う…。
前半はバットのおかれた状況説明で、かなり苦しい。
精神状態が不安定なバットと両親と、そしてティファニーと、
怒鳴りあう会話と、揺れるカメラ。
揺れるカメラは、多分バットの精神状態を表しているのかなと思うけど、
一緒に暮らす両親の苦労を同じように感じることができるだろうほどに、不快でした。
 
バットを演じたブラッドリー・クーパー
ティファニーを演じたジョニファー・ローレンス
かなり作りこんで演じた賜物でしょうね。
主演女優賞を獲ったジェニファーはもちろんだけど、
ブラッドリー・クーパーだって凄い。
異常にテンションが高かったり、観ていて疲れました…。
 
バットがどういう状況にあるのかは分かったけど、
父親だってなんだか不思議。
もしかして同じように、心を病んだことがあるのかしら、と思ってしまいました。
 
バットの頼みを聞いたティファニーの出した交換条件が、ダンス大会に出ること。
これがこのドラマの山場になるんだけど、
練習の過程でちゃんと見せなかったダンスを、本番で見せる演出は憎い。
完全に恋人同士の踊りだよ~って思っちゃいました(^^)
何といっても、ティファニーが色っぽいのなんのって…!
 
 
登場人物や状況は馴染みのない世界なんだけど、
もしかしたら、こういうことが日常的になってきているのかな。
だとしたら、凄く大変だ…。
 
でも、そんな大変な状況を支えたのはやっぱり家族。
ダンス大会で見守る母親の姿には涙を誘いました。
がつんと説教する父親…デ・ニーロもかっこよかった。
 
そしてラスト。
前半に比べるとかなり急いでしまった感はあるし、
ヒューマンドラマかと思っていたら、ロマコメ路線?だったみたいなラストだけど、
それでもハッピーエンドは大好きです。
 
最後のワンシーンは、まったく別のドラマみたいに穏やか。
家族、友人が一つ屋根の下で過ごす休日。
恋人たちのキスもとっても穏やかでした。
 
《おまけ》
手紙のシーンは、さすがに鈍い私でもわかっちゃいましたよ。
女心ですよね~(^^)