ヒッチコック (2012)

　巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督によるスリラー映画の金字塔「サイコ」の波乱に富んだ誕生秘話を名優アンソニー・ホプキンスとヘレン・ミレンの共演で再現した伝記ドラマ。困難を極めた製作の舞台裏を、監督である夫を影で叱咤し支え続けた妻アルマとの知られざる夫婦の愛憎物語を軸に描き出す。原作はスティーヴン・レベロの『アルフレッド・ヒッチコック＆ザ・メイキング・オブ・サイコ』。共演はスカーレット・ヨハンソン、トニ・コレット、ジェシカ・ビール、ジェームズ・ダーシー。監督はドキュメンタリー「アンヴィル！夢を諦めきれない男たち」のサーシャ・ガヴァシ。劇映画はこれが初めてとなる。
　1959年。新作「北北西に進路を取れ」が評判となる中、さっそく次回作へ向け誰もが驚く映画の企画探しを開始したヒッチコック。やがて、実在の殺人鬼エド・ゲインをモデルにした小説『サイコ』に心奪われ、映画化を決意する。しかし、優秀な映画編集者にして脚本家でもある妻アルマはこの企画に懐疑的。案の定、その陰惨な内容に映画会社は二の足を踏み、出資を拒否する。それでも諦めないヒッチコックは、ついに自宅を担保に自己資金での製作に乗り出す。そんな夫の熱意の前に、アルマもこれまで同様のサポートをしていくが…。＜allcinema＞

2012年
原題：HITCHCOCK

上映時間 99分
製作国 アメリカ

神と呼ばれた男、神を創った女。

監督：サーシャ・ガヴァシ 
製作：アイヴァン・ライトマン トム・ポロック ジョー・メジャック 
     　トム・セイヤー アラン・バーネット 
製作総指揮：アリ・ベル リチャード・ミドルトン 
原作：スティーヴン・レベロ『アルフレッド・ヒッチコック＆ザ・メイキング・オブ・サイコ』（白夜書房刊）
脚本：ジョン・Ｊ・マクロクリン 
撮影：ジェフ・クローネンウェス 
特殊メイク効果：ハワード・バーガー  グレゴリー・ニコテロ 
プロダクションデザイン：ジュディ・ベッカー 
衣装デザイン：ジュリー・ワイス 
編集：パメラ・マーティン 
音楽：ダニー・エルフマン 
出演：アンソニー・ホプキンス アルフレッド・ヒッチコック
      ヘレン・ミレン アルマ・レヴィル
      スカーレット・ヨハンソン ジャネット・リー
      トニ・コレット ペギー・ロバートソン
      ダニー・ヒューストン ウィットフィールド・クック
      ジェシカ・ビール ヴェラ・マイルズ
      マイケル・スタールバーグ ルー・ワッサーマン
      ジェームズ・ダーシー アンソニー・パーキンス
      マイケル・ウィンコット エド・ゲイン
      リチャード・ポートナウ バーニー・バラバン
      カートウッド・スミス ジェフリー・シャーロック

 

ヒッチコックの作品はちゃんと観たことあるのかな～。
今作の中心となる【サイコ】は、あらすじを読んで、観たことがあると思いました。
それ以外の【鳥】も、観た気がします。
とまあ、そんなくらいの知識しかありませんでした。

 

ヒッチコックがどんな人物なのか、という興味より、
どちらかというと演じたアンソニー・ホプキンスと、

その妻を演じたヘレン・ミレンへの興味でした。

 

一緒に行った後輩は、エンドクレジットで

初めてアンソニー・ホプキンスだと知ったと言ってました。
そのくらい、ある意味自分を消しての演技は素晴らしかったです。

 

他人に似せるという技術は、目を見張るものがあるわけで、
メリル・ストリープが演じたサッチャー元首相も、驚きでしたもんね～。

でも、それはあくまでも技術なわけで、
それを生きた人間としてスクリーンに登場するのは、やっぱり俳優さんの力だと思うんですよね。

そういう面白さを感じる作品でした。

 

ストーリーも興味深くて、99分という中に【サイコ】の制作過程がぎゅっと詰まってました。

それに加えて、ヒッチコックと妻との関係も面白い。
偉大な人物の影には、妻の存在があるんですね～。
というか、彼のような偉大な人物を支えるには、やっぱり偉大な女性がいるわけです。
それは歴史が物語ってますよね。

 

邸宅を担保に入れてまで夫が作りたかった映画を、ギャーギャー言わずに受け入れる。
夫が現場にいけなければ代わりに仕切る。
でもちょっと横道に逸れたりする辺りは、人間味があってステキ。

同性として、やっぱり奥さんの偉大さに目が行ってしまいました。

 

なじみのテーマソングが流れて、ウキウキするし、
ラストのワンシーンがふるってて、にやりとさせられました。
大作ではないけど、楽しめる作品です。