桐島、部活やめるってよ

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 人気作家・朝井リョウのデビュー作にして第22回小説すばる新人賞受賞のベストセラー連作短編集を、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「パーマネント野ばら」の吉田大八監督で映画化した青春群像ドラマ。バレー部のエース桐島が突然退部したというニュースに騒然となるとある高校を舞台に、生徒たちの間に動揺が拡がる中で次第に浮き彫りになっていく学園内の複雑な人間関係を、“不在の桐島”に振り回される人物それぞれの視点から重層的に描き出していく。主演は「遠くの空に消えた」「劇場版 SPEC~天~」の神木隆之介、共演に「告白」の橋本愛と「女の子ものがたり」の大後寿々花
 金曜日の放課後。バレー部ではキャプテンを務め、成績も優秀な学園の“スター”桐島が、突然退部したらしいとの噂が校内を駆け巡る。学内ヒエラルキーの頂点に君臨する桐島を巡って、バレー部の部員はもちろん、同じように“上”に属する生徒たち――いつもバスケをしながら親友である桐島の帰りを待つ菊池宏樹たち帰宅部のイケメン・グループ、桐島の恋人で校内一の美人・梨沙率いる美女グループ――にも動揺が拡がる。さらにその影響は、菊池への秘めたる想いに苦しむ吹奏楽部の沢島亜矢や、コンクールのための作品製作に奮闘する映画部の前田涼也ら、桐島とは無縁だった“下”の生徒たちにも及んでいくのだが…。<allcinema>
2012年
上映時間103分
全員、他人事じゃない。
監督:吉田大八 
製作:菅沼直樹 茨木政彦 弘中謙 平井文宏 阿佐美弘恭 畠中達郎 和崎信哉 
プロデューサー:北島和久 枝見洋子 
原作:朝井リョウ桐島、部活やめるってよ』(集英社刊)
脚本:喜安浩平 吉田大八 
撮影:近藤龍人 
美術:樫山智恵子 
衣装:遠藤良樹 
編集:日下部元孝 
音楽:近藤達郎 
音楽プロデューサー:日下好明 平川智司 
主題歌:高橋優 『陽はまた昇る』
VFXスーパーバイザー:西村了 
スクリプター:田口良子 
照明:藤井勇 
装飾:山田好男 
録音:矢野正人 
助監督:甲斐聖太郎 
出演:神木隆之介 前田涼也(映画部)             橋本愛 東原かすみ(バドミントン部)
      大後寿々花 沢島亜矢(吹奏楽部)            東出昌大 菊池宏樹(野球部)
      清水くるみ 宮部実果(バドミントン部)            山本美月 梨紗
      松岡茉優 沙奈            落合モトキ 竜汰      浅香航大 友弘 
   前野朋哉 武文(映画部)                 高橋周平 キャプテン(野球部)
   鈴木伸之 久保(バレー部)                榎本功 日野(バレー部)
      藤井武美 詩織(吹奏楽部)                岩井秀人 片山(映画部顧問)
      奥村知史 屋上の少年                   太賀 風助(バレー部)
 
昨年の話題作ですよね~。
日本アカデミー賞作品賞受賞したし、ネットでの評判も良かったし。
観たくないわけじゃないけど、苦手かも…という思いが…(^^ゞ
高校生が主人公のドラマって、と食わず嫌いです。

タイトルになっている桐島君。
名前は登場するものの姿は見えない。
多分そういうことだろうなと想像していた通り。
周囲の話から、桐島君は学業も運動もトップクラスの優等生みたい。
その桐島君が姿を隠したことで、クラスメートたちに変化が起こり始める。
この変化がうまく描けているなあと思いました。
 
学校というのは閉鎖された社会だと思うんですよね。
たかが高校だけど、そこにいる者たちにとっては大事な社会。
社会には社会のルールがあって、それを乱すものは疎まれる。
でも桐島君は疎まれるというより、更に彼の存在の大きさを見せつけられてしまうわけです。
うろたえる仲間たち。
いつの時代でも、根本はおんなじなのかもしれない。

いまどきの高校生たちか~、苦手~と思っていたんだけど、
映画部のおたくっぽさとか、
吹奏楽部の女子高生の悲しい片思いとか、
親近感を覚える人物たちもいたりと楽しめました。
 
何を言わんとしたいのか、集中力に欠け気味だったんですが、
吹奏楽の演奏と相まった描き方が面白くて、
それからラストまでが見どころかもしれません。
 
校舎の屋上で夕日の逆光になった映画部の前田君の見えない表情と、
野球部を止めようとしている、菊池君の涙が印象的でした。
 
 
《おまけ》
いい作品だとは思うけど、アカデミー賞作品賞をとるほどかなあ~。