悪の法則　(2013)

映画館で観た映画 #映画レビュー
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　「ノーカントリー」「ザ・ロード」の原作者でもあり、本作で初の映画脚本に挑戦したピュリッツアー賞作家コーマック・マッカーシーと巨匠リドリー・スコット監督の夢のコラボで贈るクライム・サスペンス。自らの才能を過信するやり手弁護士が、やがて麻薬取引を巡る危険な罠に呑み込まれていくさまを豪華キャストの競演で描き出す。出演はマイケル・ファスベンダー、ブラッド・ピット、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム。
若くてハンサムな敏腕弁護士“カウンセラー”。美しい恋人ローラとの結婚を決意した彼は、ふとした出来心から闇のビジネスに手を出してしまう。派手な暮らしをする実業家のライナーから裏社会を渡り歩く仲買人ウェストリーを紹介され、メキシコの麻薬カルテルとの大きな取引に一枚噛むことに。ウェストリーからは危険な相手だと脅されたものの、自分は大丈夫とタカを括っていたカウンセラーだったが…。＜allcinema＞
2013年　原題：THE COUNSELOR　上映時間：118分　製作国：アメリカ
罪を、選んだ。
監督：リドリー・スコット
製作：リドリー・スコット　ニック・ウェクスラー　スティーヴ・シュワルツ　ポーラ・メイ・シュワルツ
製作総指揮：コーマック・マッカーシー　マーク・ハッファム　マイケル・シェイファー　マイケル・コスティガン
脚本：コーマック・マッカーシー
撮影：ダリウス・ウォルスキー
プロダクションデザイン：アーサー・マックス
衣装デザイン：ジャンティ・イェーツ
編集：ピエトロ・スカリア
音楽：ダニエル・ペンバートン
出演：●マイケル・ファスベンダー カウンセラー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●ペネロペ・クルス ローラ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●キャメロン・ディアス マルキナ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●ハビエル・バルデム ライナー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●ブラッド・ピット ウェストリー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ブルーノ・ガンツ　　ディーン・ノリス　　ナタリー・ドーマー　　　　　　　　　　　　ゴラン・ヴィシュニック　　トビー・ケベル　　エドガー・ラミレス　　　　　　　　　　ロージー・ペレス　　リチャード・カブラル　　ジョン・レグイザモ

これだけの豪華キャストですからね～。
観ないわけにはいかないでしょう。

観終わってちょっと疑問も感じたので、ネット検索したところ…。
かなり割れてました。
良いか悪いか、かなり極端に…。

まあ、分からないでもないけど、
そんなにどうしようもない作品だとは思わなかったけど…^^;


おっと～…と思っていたら、全編妖しい雰囲気満載。
キャメロン・ディアスの“あの”シーンは、凄い…。

M.ファスベンダー演じる若くて有能な弁護士は、
常にカウンセラーと呼ばれていて名前がないんですね。
彼が、美しいフィアンセとの生活のためにお金が必要なのか、
麻薬密売に手を出してしまう。
それほどお金に困っているようには見えないし、
切羽詰まった感は見受けられないので、ほんとに軽い気持ちだったのかもしれない。
繰り返し繰り返し、本当にやるのか？危険だ、後戻りはできない、と言われて、
はたから見てると、思慮深い弁護士の決断じゃないよね～と思いつつ…。

そこから彼の転落が始まるんだけど、これが一筋縄ではいかないんですね～。

前半は、カウンセラーと彼を取り巻く胡散臭い連中と、
麻薬密売の動向が描かれて行きます。

気を抜くシーンがない。
哲学的、思想的な台詞が続いて、字幕を読むのが大変なのもあるけど、
何を描こうとしているのか、掴みどころがないんです。

そうして、予告編で何度も見た、高速で走るバイクと、男が針金を弾くシーン。
多分そういうことなんだろうと予想した通り、そのしかけで首が…。

のほほんとしていたカウンセラーに、思わぬ緊急事態発生。

カウンセラーの周囲があわただしく動きだし、緊張感が走ります。
フィアンセとともに逃げようとするカウンセラーに伸びる魔の手。
後戻りはできない。
生き延びる望みはないのか…。

M.ファスベンダーは、
どちらかというと、あまり感情表現をしない役が多かった気がするけど、
今回は浮かれたり落ち込んだり、
欲望をむき出しにした生身の男を演じている、そんな感じでした。

ペネロペ・クルスは、毒のない美しきフィアンセ。
いくつになっても変わらないな～。

登場した時から妖しい、怪しいキャメロン・ディアス。
アイラインの引き方が半端なくて、
ハビエル・バルデムさんを手玉に取る悪女。

そのハビエルさん。
今回の役は好きでしたね～。
髪の毛を立たせちゃって、女好きで派手な実業家。
キャメロン演じる愛人への愛情は、“惚れた弱み”を見せてくれてかわいい(^^)

そして麻薬仲買人を演じたブラピくん。
出番は少ないんだけど、やっぱり印象的(^^)
闇の世界にいると言うのに、表面は明るい女ったらし。
逃げ伸びることができるのか、というラストは、
かなりハラハラしながら観ました。
怖かったです～(T_T)

前半に話題に出ていた殺人の手法が使われていて、
ああ、あれかと実際描かれてなくても容易に想像できたり、
とにかく、何度も繰り返しカウンセラーに問いただした後の結果なので、
だから言わんこっちゃない、と、
カウンセラーの悲しみも苦悩も、冷静に受け止めてしまいます。

そういうところが鼻に付くのかもしれないし、
結局なんだったの？というオチのなさに肩透かしを食らったりして
評価が低いのかもしれないと思いました。
サスペンスの要素も薄いしな～。


哲学的な部分はよくわからないけど、
キャストの力もあったり、内容も分かりやすかったし、
面白かったと思うけどな～。