僕が星になるまえに (2010)

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 TV「SHERLOCK(シャーロック)」や「スター・トレック イントゥ・ダークネス」で人気沸騰のベネディクト・カンバーバッチが2010年に主演したヒューマン・ドラマ。共演はトム・バーク、JJ・フィールド、アダム・ロバートソン。病に苦しむ若者が、30歳を前に親友3人の力を借りて辿る最後の旅の行方を描く。監督はこれが長編デビューのハッティーダルトン。末期ガンのために自分も周りも残り少ない人生と覚悟する29歳のジェームズ。そこで彼は、最後の願いを叶えるため親友のデイヴィー、ビル、マイルズを旅に誘う。こうしてデイヴィーたちは、すでに体の自由がきかないジェームズをカートに乗せ、彼が行きたいと願うウェールズにあるバラファンドル湾の美しい海岸を目指すのだったが…。<allcinema>
2010年 原題:THIRD STAR 上映時間:93分 製作国:イギリス
僕たちは辿り着けるだろうか
運命のその先に――。

監督:ハッティーダルトン
製作:ケリー・ブロード ヴォーン・シヴェル
製作総指揮:マーガレット・マシスン  ナイジェル・トーマス ポーリン・バート ケイト・クロウザー シャーロット・ウォールズ ポール・ヒギンズ
脚本:ヴォーン・シヴェル
撮影:カルロス・カタラン
プロダクションデザイン:リチャード・キャンプリング
衣装デザイン:マリアンヌ・エイガートフト
編集:ピーター・クリステリス
音楽:スティーヴン・ヒルトン
出演:●トム・バーク デイヴィー  
ベネディクト・カンバーバッチ ジェームズ
●JJ・フィールド マイルズ
●アダム・ロバートソン ビル
ヒュー・ボネヴィル   ルパート・フレイザー  カール・ジョンソン
エロス・ヴラホス  ニア・ロバーツ 

人気上昇中のカンバーバッチ観たさで出かけてきました(*^_^*)

末期ガンに侵されたデイヴィーは、ある目的をもって、友人たちと旅に出ます。
行き先は、ウェールズにある美しい海岸。
ほとんど身体が動かないデイヴィーは、
自転車を改良したようなカートと杖が支えで、
痛みを抑えるモルヒネが手放せないという状態でした。

そんな状況で、よく旅に出ることを許せたもんだと、
周囲の寛容さには驚かされます。
今までも、例えガンであっても、普通に通院治療したりするシーンも見てるけど、
お国柄というのでしょうね。

男四人。
馬鹿騒ぎをしたり、悪ふざけをしたり、
病人が一緒でなければ、何の変哲もない旅なんだけど、
時間が経つうちに、少しずつ感情がむき出しになっていく。

デイヴィーはすでに末期で、
友人たちもデイヴィー自身も、それまでの時間にどれだけ悩んだか、嘆いたか、涙したか…。
…そんなシーンはないから、あくまでも想像だけど…。
だから、ある程度気持ちは浄化してたかもしれないけど、
やっぱり四六時中一緒にいることで、不安や動揺が募って、感情が爆発してしまうんです。

だからと言って気持ちが収まるわけではない。

死への不安。
生への憧憬。
四人がそれぞれの立場で“死”の恐怖と闘う…。

そしてデイヴィーの望みを叶えるラストシーンは、胸に迫りました。
何が友情なのか。
死とどう向き合うのか。
観終わって、そんなことを感じることはできました。

ただし、尺の関係なのか、全体的に薄い感じは否めません。
人物のバックボーンが見えてこないので、
登場人物に魅力を感じることができなかったのが、残念でした。

俳優陣も、カンバーバッチ以外は知らなくて…^^;
なおさら印象に残らない…。


カンバーバッチは、
青白い表情と、目力を押し殺したような視線で、死にゆく者を演じています。
英国紳士的なところは、彼の良さでしょうけどね(^^)