ゲノムハザード ある天才科学者の5日間 (2013)

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 第15回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞した司城志朗のベストセラー小説『ゲノムハザード』を、「美しき野獣」のキム・ソンス監督が映画化した日韓合作のサスペンス・アクション。何者かに記憶を操作され、恐るべき陰謀に巻き込まれた主人公が、決死の逃走劇を繰り広げながら自らの記憶を取り戻すための戦いへと身を投じるさまをスリリングに描く。主演は「CUT」「ストロベリーナイト」の西島秀俊、共演に真木よう子、キム・ヒョジン。
ある日、帰宅した石神武人は妻の死体を発見し、動揺する。そこへ突然の電話が鳴る。しかし受話器から聞こえてきたのは、目の前で死んでいるはずの妻の声だった。その直後、石神は警察を騙る2人組に掠われかけるが間一髪で逃走し、偶然通りかかった韓国人女性記者のカン・ジウォンに助けられる。2人は協力して事件の解明に乗り出すが、次第に石神の不可解な記憶の混乱が明らかとなっていく。何が本当の記憶で、自分は何者なのか、真相の核心へと懸命に迫っていく石神だったが…。<allcinema>

2013年 上映時間:120分 製作国:韓国/日本
彼は記憶を上書きされた。
誰もが僕を騙している――!

監督:キム・ソンス
原作:司城志朗 『ゲノムハザード』(小学館刊)
脚本:キム・ソンス
撮影:チェ・サンムク
音楽:川井憲次
出演:
西島秀俊 石神武人/オ・ジヌ
●キム・ヒョジン カン・ジウォン
真木よう子 美由紀
●浜田学 伊吹克彦
中村ゆり ハン・ユリ
●パク・トンハ 警察を騙る男
●イ・ギョンヨン
伊武雅刀 佐藤英輔博士
今日本で一番気になる俳優さんは、やっぱりこの人でしょう。
旬な西島秀俊さんを観たくて行って来ました。

原作は未読。
かなり設定などが変わっているらしいけど、原作と映画は別物ですからね。

ミステリーなので、ネタばれ禁止でのレヴューとなりますが…。

見ている側も何が起こっているのが分からず、戸惑います。
フラッシュバックと言うのか、
リアルタイムと、そうでないものが混ざった映像が、その原因のひとつなんだけど、
主人公の男、石神と同じ感覚にとらわれて進んでいきます。
それに加えて前半は展開が早いので、追われて行く感じで観ていました。

邦題のサブタイトルから、「5日間」に何かあると気がつき、
予告編での「記憶の上書き」がキーポイントだと確信していくわけです。
予備知識がなくても、ちょいちょいいろんなものが顔を出し…。
もうちょっと言うなら、
石神の部屋の絵だったり、伊武雅刀演じる博士だったり、研究記録の隠し場所とか、
鈍い私でも分かる伏線が張られていました。

その伏線がちゃんと回収される結末なので、ミステリーとしては良い作りだと思います。

日韓合作で知らない役者さんも多かったんですが、俳優陣も良かったです。
西島さんはもちろん、韓国人記者を演じたキム・ヒョジン
ある意味、物語の進行役なんだけど、印象的な女性をきっちり演じています。

ストーリーとしては思ったほど深刻でもなく…。
国家レベルのクライムドラマを観ているので、小粒な感じです。
妻を殺された男としては、それほど切なさもなく…。
もっと石神にのめり込むくらいに、追いつめられると良かったかなと思いますね~。

それでも、自分のあずかり知らぬところで、自分の記憶を操作された人間としての
辛さや苦しさなどは伝わるし、西島さんは、やっぱりかっこよかったです。


アクションシーンもあって、
科学者にそんな体力があるのかは不明ですが…(^^ゞ
ケガの手当てで上半身裸になると、鍛えられた肉体…。
これも、科学者にそれが必要かは不明ですが…(^^ゞ
まあ、西島ファンにとってはおいしいシーンもあり、観て損はない作品です。

エンドロールで西島さんには、「MY NAMA IS NOBODY」と出るんですよ。
それですべてを納得させられました。