とらわれて夏 (2013)

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 「JUNO/ジュノ」「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマン監督が、ケイト・ウィンスレットジョシュ・ブローリンを主演に迎えて贈るヒューマン・ストーリー。ジョイス・メイナードの同名小説を基に、父親に捨てられた傷心の母と息子が、強要され匿うことになった脱獄犯と思いがけず心を通わせていく姿を描く。共演はガトリン・グリフィス、トビー・マグワイア
 アメリカ東部の小さな町。レイバーデイを週末に控えた穏やかな9月初旬。夫に去られたシングルマザーのアデルは癒されぬ心の傷を抱えたまま、一人息子のヘンリーとともに静かな日々を送っていた。ある日、スーパーマーケットに買い出し行った2人は、ケガをしていて見るからに怪しげな男に声を掛けられ、自宅まで車で連れ帰るよう脅される。彼の正体はフランクという名の逃亡犯だった。恐怖から、言われるままに彼を匿うしかなかったアデル。しかしフランクは決して危害は加えないと約束し、男手がなく苦労していたアデルの家事を手伝い、一方でヘンリーにも優しく接して父親のような存在になっていく。根は優しいそんなフランクに、次第に心惹かれていくアデルだったが…。<allcinema>

2013年 原題:LABOR DAY 上映時間:111分 製作国:アメリ
この愛は、罪ですか?
監督:ジェイソン・ライトマン
製作:ジェイソン・ライトマン リアンヌ・ハルフォン ラッセル・スミス ヘレン・エスタブルック
原作:ジョイス・メイナード
脚本:ジェイソン・ライトマン
撮影:エリック・スティールバーグ
プロダクションデザイン:スティーヴ・サクラド
音楽:ロルフ・ケント
出演:
ケイト・ウィンスレット/アデル
ジョシュ・ブローリン/フランク
ガトリン・グリフィス/ヘンリー
トビー・マグワイア/ヘンリー(大人)
トム・リピンスキー/フランク(青年)
クラーク・グレッグ/ジェラルド
ブリード・フレミング/エレノア
マイカ・モンロー/マンディ
アレクシー・ギルモア/マージョリー
ルーカス・ヘッジズ/リチャード
ジェームズ・ヴァン・ダー・ビーク/トレッドウェル巡査
ブルック・スミス/イヴリン
J・K・シモンズ/ジャーヴィス
ディラン・ミネット/ヘンリー(高校時代)
イカ・フォウラー/バリー
冒頭の語りが、大人になったヘンリーだと後で理解するんですが、
息子が振り返る、ひと夏の出来事。

アデルは夫と別れて息子のヘンリーと二人暮らし。
別れた理由と言うのは、後に夫からそれとなく語られるけど、
確かに、繰り返した流産や死産に耐えきれず、浮気してしまった夫は非情な男だけど、
それだけなのかな。
普通の夫には、アデルは荷が重すぎる…。
そんなとても危険な匂いのする女性なのです。

母親、というより女性としてのアピール度が高い…。
自分の手には負えない、きっとそう思っただろうなあと思わずにはいられない、
夫の新しい家族は、ごく普通でした。

そんなアデルとヘンリーの前に現れた脱獄犯のフランク。
こちらもまた危険なタイプの男。
料理は上手だし大工仕事もできる。
おまけにヘンリーには野球を教えたりと、
夫として父親として満点に近くて、とても悪人には見えません。

ヘンリーの目線で進んで行く所為か、
フランクとアデルの心理描写は客観的な気がします。

それでも、隠れて過ごす時間で惹かれあうだろうと、容易に想像できます。
それが吊り橋効果なのか、本当の愛なのか…。

結末はどちらでもありだなと思いますが、
個人的にはハッピーエンドで良かったと思います。
アデルにもフランクにも苦い過去があり、
その傷を癒せる相手として、これほどの相手はいないと思うから…。
吊り橋効果の所為じゃない。
真実の相手として、長い時間をかけて育んだ愛情。
抱き合う二人の姿に安堵しました。

料理上手なフランクが、ピーチパイの作り方を教えるんですが、
まさかそれに意味があるとは…!
驚きのラストでした(^^)


ケイト・ウィンスレットは、こういう精神的に不安定な役どころは本当に巧いなあ。
ジョシュ・ブローリンは、ハードボイルド系を観てたので、
今回はちょっとびっくりというか…。

嫌いじゃないです。
大人の恋愛ドラマ。