ラブ&マーシー 終わらないメロディー (2015)

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 幾多の名曲を世に送り出してきた伝説的ロック・バンド“ザ・ビーチ・ボーイズ”の中にあって、その音楽的側面を一手に引き受けていた天才ミュージシャン、ブライアン・ウィルソンの波瀾万丈の音楽人生に迫る感動ドラマ。天才ゆえの孤独と繊細さからプレッシャーに押しつぶされていくさまと、奇跡的な復活劇に秘められた感動の物語を、名盤『ペット・サウンズ』制作現場の完全再現を織り交ぜて描き出す。主演は、60年代の若き日のブライアンを「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のポール・ダノが、80年代以降を「ハイ・フィデリティ」のジョン・キューザックがそれぞれ演じ分けている。共演はエリザベス・バンクスポール・ジアマッティ。監督は「ツリー・オブ・ライフ」「それでも夜は明ける」などの製作で知られるビル・ポーラッド
 1961年に弟のデニス、カールや従兄弟のマイク・ラブらとバンド、ザ・ビーチ・ボーイズを結成したブライアン・ウィルソン。カリフォルニアの明るい日差しを体現した陽気なサーフィン・ミュージックは全米の若者たちの心を捉え、ビーチ・ボーイズは一気にスターへの階段を駆け上っていった。しかし、曲作りのプレッシャーと過酷なツアー活動は、ブライアンの心を想像以上に蝕んでいた。やがて、とうとうツアーに参加できなくなったブライアンは、ひとりスタジオにこもり、革新的な音作りに没頭していく…。80年代。すっかり表舞台から消えていたブライアンは、依然、精神に深刻な問題を抱え、精神科医のユージン・ランディによる厳しい監視と薬漬けの日々を送っていた。そんなある日、ふと立ち寄った自動車販売店で、セールス担当のメリンダ・レッドベターと出会い、恋に落ちるのだったが…。<allcinema>

2015年アメリカ 原題:LOVE & MERCY 上映時間:122分
いつかは、ここを出て、愛を迎えに行かなくちゃ。
監督:ビル・ポーラッド
脚本:オーレン・ムーヴァーマン マイケル・アラン・ラーナー
音楽:アッティカス・ロス
出演:
ジョン・キューザック/80年代のブライアン・ウィルソン
ポール・ダノ/60年代のブライアン・ウィルソン
エリザベス・バンクス/メリンダ・レッドベター
ポール・ジアマッティ/ユージン・ランディ
ジェイク・アベルマイク・ラブ
ケニー・ウォーマルド/デニス・ウィルソン
ブレット・ダヴァーン/カール・ウィルソン
グレアム・ロジャース/アル・ジャーディン

実は“ビーチ・ボーイズ”のことは良く知りません。
思い入れも特にないけど、音楽映画なのかなと思って観たんですが…。

60年代のブライアンを演じたポール・ダノ
80年代のブライアンを演じたジョン・キューザックの二人が、
なんだかほんとに似てる気がして、
役作りって、役者ってすごいな~と思ってしまいました。

ポール・ダノは、心が壊れていくような役は本当にうまい。

あっちとこっちが行ったり来たりするし、
事実をもとにした作品ということで、淡々と事実を積み重ねる前半は、
ちょっと退屈だったりします。

ところが、精神を病んだ先にいる医師の存在がどうやらおかしい、
という展開になってから俄然引き込まれます。

この医師を演じたのがポール・ジアマッティ
まあ、すごいです。
絶対的に自分に信頼を置かせるような言動。
物を創り出すというのは、本当に精神を削ってどんどん疲弊していくのかもしれない。
新しい音楽を作るために、ブライアンが何かに取り憑かれていく様は、
観ていて息苦しくなります。

過剰な投薬で、病状は悪化。
それを阻止した女性の存在は大きい。
どこまで戦えるか。考えさせられる行動力でした。

洗脳やら薬中毒やら、ショービジネスの世界にはつきものの様で、
若くして有望な人材が亡くなっているのは、本当に残念なことです。
まあ、それだけ厳しい世界なんでしょうけどね。

期待したような音楽映画ではなかったけど、興味深く観ることができました。