グッド・ライ ~いちばん優しい嘘~

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 1983年、スーダンで起こった内戦によって、数万人の子どもたちが両親と住む家を奪われた。彼らスーダンの内戦孤児は“ロストボーイズ”と呼ばれ、難民キャンプでの過酷な生活を強いられた。2000年、アメリカとスーダンが協力し、難民キャンプで育った3600人のロストボーイズたちを全米各地に移住させるプロジェクトが実施された。本作はこの実話をベースに、アメリカへと渡ったスーダン難民の若者と、彼らのために粉骨砕身した一人のアメリカ人女性との心の交流を描いたハートフル・ドラマ。主演は「キューティ・ブロンド」「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のリース・ウィザースプーン。監督は「ぼくたちのムッシュ・ラザール」のフィリップ・ファラルドー。
 スーダンでの内戦で孤児となりケニアの難民キャンプに暮らすマメールと3人の子どもたち。戦火を逃れて過酷な漂流生活を送っていたときに長兄のテオとは生き別れてしまっていた。2000年、キャンプで13年を過ごしたマメールたちは、抽選に選ばれ、アメリカ移住の切符を手にする。しかし、入国時に姉だけがボストンに割り振られ、マメールたち3人と離ればなれになってしまう。こうしてカンザスシティに降り立ったマメールたちの世話を担当することになったのが、職業紹介所で働く独身女性キャリー。彼女に課せられたミッションは、電話さえ知らない彼らを就職させるという難題。最初は事務的に案件を処理するつもりでいたはずが、マメールたちの純粋さや優しさに触れ、いつしか彼らとの間に友情が芽生え、その人生にも深く関わっていことになるキャリーだったが…。<allcinema>

2014年 原題:THE GOOD LIE 上映時間:110分 製作国:アメリ
誰かのやさしい嘘で、今日も世界は救われる。
監督:フィリップ・ファラルドー
脚本:マーガレット・ネイグル
音楽:マーティン・レオン
音楽監修:ジョナサン・ワトキンス
出演:
アーノルド・オーチェン/マメール
ゲール・ドゥエイニー/ジェレマイア
エマニュエル・ジャル/ポール
コリー・ストール/ジャック
リンジー・ギャレット
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いろんな世界を観ることができるのが、映画の楽しみですけど、
今回もまた厳しい世界を見せられました。

スーダンの内戦で孤児になった兄弟の過酷な逃亡生活。
戦火と隣り合わせで、ほんのちょっとのことで生死を分ける。
まずこの入りで驚かされるけど、それは始まりに過ぎず…。

アメリカに渡っての生活は、笑っちゃいけないけどコミカルで、
文明の最先端の国に来たわけで、そりゃ戸惑うことばかりなわけで、
でも兄弟力を合わせて何とかやっていくんです。
これで一件落着かと思いきや、タイトルのグッドライの意味は、その後わかります。

逃亡生活で長兄とはぐれたことで、残った三兄弟は時にいがみ合います。
次兄のせいで長兄が捕らえられた。
その長兄が生きているようだと情報が入り、次兄が探しに行くことにします。
ただ、長兄の渡航許可が出ず…ここに9.11問題が絡んでいるんですね。
いろんな業務がストップしてしまうわけです。
それでも負い目があった次兄は、自分のパスポートを渡し、
それでアメリカに渡るように伝えるわけです。

そんなことってあるのでしょうか。
快適な暮らしを捨て、兄弟との暮らしを捨て、故国での過酷な暮らしを選ぶ。
これはとんでもない選択で、グッドライなんて言ってられるのか…。

事実に基づく話らしいですが、どこまで本当なのか、気になる結末でした。