マダム・フローレンス! 夢見るふたり (2016)

イメージ 1
 “音痴の歌姫”として知られるフローレンス・フォスター・ジェンキンスの驚きと感動の人生をメリル・ストリープ主演で映画化した音楽伝記ドラマ。筋金入りの音痴でありながら、ヒロインの音楽に対する純粋な気持ちがいつしか人々の心を捉えていくさまと、そんな彼女の夢のために奔走する夫の深い愛をユーモラスなタッチで綴る。共演はヒュー・グラントレベッカ・ファーガソン。監督は「クィーン」「あなたを抱きしめる日まで」のスティーヴン・フリアーズ
 1944年、ニューヨーク。社交界の大物マダム・フローレンスは、持病を抱えながらも音楽を愛し、莫大な遺産を音楽家のために惜しみなく使ってきた。そんな彼女がある時、ソプラノ歌手になるというかつての夢を再び取り戻し、レッスンを再開することに。ところが彼女は自分では気づいていないが、歌唱力に致命的な欠陥を抱えていた。それでも愛する妻から夢を奪いたくないと、夫のシンクレアはすぐにレッスンの手配を進める。しかし伴奏者として雇われたピアニストのコズメは、フローレンスの歌声に呆然としてしまう。シンクレアはそんな周囲の否定的な反応を懸命に封じ込め、フローレンスが気持ちよく歌える環境を整えるべく奔走する。おかげでますます自信を深めていくフローレンスだったが…。<allcinema>

2016年 原題:FLORENCE FOSTER JENKINS 上映時間:111分 製作国:イギリス
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本:ニコラス・マーティン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:
メリル・ストリープ/フローレンス・フォスター・ジェンキンス
ヒュー・グラント/シンクレア・ベイフィールド
サイモン・ヘルバーグ/コズメ・マクムーン
レベッカ・ファーガソン/キャサリン
ニナ・アリアンダ/アグネス・スターク
う~~ん。どうしましょうかねえ
ちょっと困ってしまう作品でした。

メリル・ストリープはさすがでした。
世間知らずのお金持ちのマダムを、ほんわか優しい雰囲気で演じています。
今回はソプラノ歌手ということなんだけど、
音痴としてのレッスンも受けて臨んだと聞いています。
ちゃんと歌える人が音を外して歌うってすごく大変だと思うんですよね。
それだけで感動します。

夫役のヒュー・グラントも、良いおじさんになったなあと感慨深い。
そんないいおじさんが、ダンスを踊っちゃうシーンは、カッコよかった!

この夫婦の繋がり、溢れるほどの愛情物語としては本当に素晴らしいです。

マダムの歌うシーンは、まじめに歌っているのに笑えたり、
仕草や台詞もコメディっぽいシーンもあったし、
マダムの伴奏するピアニストが、これまたよかった~!
何とも味のある役どころで、盛り上げてくれていました。

全体的には心温まるストーリーだと思います。

ところがですねえ。
持病のせいで夫婦生活を送れない夫には、別に女性がいました。
愛人なのか、マダムと結婚していないのか、
その辺りはよくわからないんだけど、
割り切った関係かと思いきや、やっぱりそうじゃなくて、
女性からしてみれば、やっぱり辛くて、去ってしまうんです。

マダムが大切だというなら、なぜそんな女性がいたのか悩んでしまうわけで、
夫の思いがよくわからずじまいでした。

という部分と、音楽を生業としている身としては、
自分の音を聴けてない人が、それが夢だったとはいえ
カーネギーホールでコンサートしちゃうって、どうなんだろうと思ってしまいました。

マダムの歌に癒される人がいたのは確かなんでしょうけどね。


後日譚。
気になった愛人さんですけど、マダムが亡くなった後に一緒になっているそうです。
ちょっとホッとしたかな…。