少女ファニーと運命の旅 (2016)

イメージ 1
 わずか13歳のユダヤ人少女がリーダーとなり、9人の子どもたちだけでナチス支配下のフランスからスイスへと過酷な逃避行を繰り広げる姿をサスペンスフルに描いた感動のドラマ。ファニー・ベン=アミの驚きの実体験を綴った自伝を映画化。主演はオーディションで選ばれた演技初挑戦の新人、レオニー・スーショー。監督は名匠ジャック・ドワイヨンの娘で、これが長編3作目のローラ・ドワイヨン。
 1943年、ナチスドイツの支配下にあったフランス。ユダヤ人の子どもたちは親と離れ、支援組織が秘かに運営する児童施設に匿われていた。そんな施設の1つに幼い2人の妹と共に身を寄せていた13歳の少女ファニー。ある日、心ない密告のせいで別の施設に移らざるを得なくなる。しかしそこにもナチスの魔の手が迫り、子どもたちは責任者のマダム・フォーマンに率いられ、スイスを目指すことに。しかしナチスの厳しい取締りの中、ファニーを含む9人の子どもたちは、列車の乗り継ぎの際に大人たちとはぐれてしまう。そのため年長のファニーがリーダーとなり、恐ろしいドイツ兵の目をかいくぐりながら、子どもたちだけでスイスへの旅を続けることになるのだったが…。<allcinema>

2016年 原題:LE VOYAGE DE FANNY FANNY'S JOURNEY
上映時間:96分 製作国:フランス/ベルギー
あきらめない。
だってこれは、みんなの希望をつなぐ旅――。

監督:ローラ・ドワイヨン
原作:ファニー・ベン=アミ
脚本:アン・ペレーニュ ローラ・ドワイヨン
音楽:シルヴァン・ファーヴル=ビュル
出演:
レオニー・スーショー/ファニー
セシル・ドゥ・フランス/マダム・フォーマン

13歳の少女がリーダーとなって、9人の子どもたちだけで逃げ延びる。
そんな解説に覚悟して鑑賞したんですけど、
思った以上に淡々と進んでいきました。

過酷な逃亡だということを強調し過ぎず、
淡々と描くことで余韻に浸ることができました。

ファニーを演じたのは、オーディションで選ばれた演技初挑戦の新人、
レオニー・スーショー
演技初挑戦とはいえ、オーディションで選ばれただけのことはあります。
良い女優さんになってほしいと思います。

どんな状況下にあっても、ボール遊びやおままごとでの笑顔に涙を誘います。
戦争さえなければ、毎日こうやって過ごしていたはずなのに…。
いつだって犠牲になるのは弱い者たちなんですよね。

逃亡生活でいろんな人に出会います。
敵か味方か、瞬時に判断していかなくてなりません。
13歳のファニーは、いやが上でも大人にならざるを得ません。
そんなファニーの姿が痛ましかったです。

これもまた戦争の悲劇です。