祈りの幕が下りる時 (2017)

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 日本橋署に異動してきた新参者の刑事・加賀恭一郎の活躍を描く東野圭吾原作、阿部寛主演の“新参者”シリーズの劇場版第2弾にして“新参者”シリーズとしては完結編となるミステリー・ドラマ。同じ頃に発生した2つの殺人事件の捜査に乗り出した主人公・加賀恭一郎が、事件の真相に迫る中で自らの過去とも向き合っていくさまを、親子の絆を巡る人間ドラマを織り交ぜ描き出す。共演は溝端淳平田中麗奈山崎努らレギュラー・キャストのほか、松嶋菜々子伊藤蘭キムラ緑子烏丸せつこ小日向文世。監督はTV「半沢直樹」「下町ロケット」などの演出を手がけ、映画は「私は貝になりたい」に続いて2作目となる福澤克雄
 ある日、東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子で、現場アパートの住人・越川睦夫は行方不明となっていた。松宮脩平ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査を進めるが、道子と越川の接点がなかなか見つけられない。やがて捜査線上に舞台演出家の浅居博美が浮上してくるものの、事件の核心はいまだ掴めぬまま。そんな中、越川の部屋から日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれたカレンダーが発見される。それを知った加賀恭一郎は激しく動揺する。同じメモが、かつて加賀と父を捨てて蒸発した母・百合子の遺品の中にもあったのだった。自らがこの事件の最大のカギであることを悟り戸惑いを隠せない加賀だったが…。

2017年 上映時間:119分
事件の謎は、俺。俺なのか――
さらば新参者――
監督:福澤克雄
原作:東野圭吾祈りの幕が下りる時』(講談社文庫刊)
脚本:李正美
音楽:菅野祐悟
主題歌:JUJU『東京』
出演:
阿部寛/加賀恭一郎
松嶋菜々子/浅居博美
溝端淳平/松宮脩平
田中麗奈/金森登紀子
キムラ緑子/浅居厚子
伊藤蘭/田島百合子
小日向文世
山崎努/加賀隆正
原作も読み、TVシリーズや前作映画も鑑賞済み。
かなり期待しての鑑賞となりました。
個人的には、加賀恭一郎が阿部寛なのかは疑問な点もあるんですけど、
すでにそういうレベルを超えてしまっているのかなあと思います。

長い原作を119分にうまくまとめているなあというのがまず第一。
テンポよく進み、キャストの力もあって、とにかく見応えがあって満足しました。

親が子を想うとこを、様々な場面で表しています。
事件の本筋は、浅居博美とその両親なんですけど、
事件を追う刑事の加賀と両親の話との二本立てになっています。

浅居博美と父親の関係には、結末を知っているのに泣けてしまう。
とにかく、父親を演じた小日向文世さんの存在感が凄い!
普段頼りない役柄を演じることが多く、
何となくそんな人かなあと思ってしまっていたんですが、
今回は圧倒されました。

加賀が何故新参者になったかも明かされ、新参者は終わりとなります。

いつの時代でも親は子を想う。
悲しい事件が続くと、どうしてそうなっちゃうんだろうなあと心が痛みますが、
多くの親は、ずっと子を想い続けるのです。
そんなことを感じる作品でした。