ミュージカル【マリー・アントワネット】

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18世紀後半。「M.A」という同じイニシャルを持つ二人の女性。
世の栄華を一身に集めるフランス王妃マリー・アントワネットと、
貧しい民衆のひとりマルグリット・アルノー。
対照的な運命の星の下に生まれた二人の人生は、ドラマチックに交差する。
異国の宮廷生活で孤独と不安に苛まれた王妃アントワネットは、
近衛兵のフェルセン伯爵との秘密の恋に慰めを見いだしていた。
王妃の豪奢を極めた暮らしぶりは、民衆の不満を日増しに昂じさせ、
やがて世に言うフランス革命へと引火する。
革命の勃発とともに国王・王妃の運命は凋落を始める。
一方、民衆の一人として革命を先導していたマルグリットは、
革命の矛盾を目の当たりにし、正しいと信じていた革命に疑問を抱き始める。
自分が求めていたものとは何だったのか・・・。
やがて王政は倒れ、王妃は囚われの身に。
運命の出会いが二人を待ち受けていた・・・。


遠藤周作原作【王妃マリー・アントワネット】のミュージカル化です。
お正月は、博多座でミュージカルを観るのが恒例になりつつありますね。
今回の主演・涼風真世さんの舞台は初めてです。
どんな王妃を演じるのか、楽しみにして出かけました。

フランス革命は『ベルサイユのばら』世代ですから、
かなり詳しく知っています。
・・・『ベルばら』は、漫画とは言え歴史に忠実に描かれているようです。
ただ、遠藤周作原作ならではの展開も多く取り入れられていて、
同じイニシャルを持つマルグリット・アルノーという女性と、
修道女アニエスはこの物語の鍵を握る存在です。

マルグリットを演じるのは笹本玲奈さん。
・・・wキャストなのですが、今日はこの方でした。
物凄い歌唱力で惹きつけます。

動のマルグリットと静のアントワネット。
対比が素晴らしいい演出だったと思いました。
本来は、アントワネットは動ですよね。
それが、今回は全くの静として演出されていたのです。
なので、主役はだれ?と感じるかもしれません。

けれど、王妃として処刑場に進むとき、マルグリットに手を差し出す仕草の優雅さなど、
細かい動きで魅せてくれました。
さすが!と言う感じです。

子供を取られるシーンは胸が痛みました。
王妃だって母親に変わりはない。
そう思いながらも、でもやっぱり根本は貴女自身だったのよ。
もっと王妃としての自覚があればね・・・。
相反する気持ちが生まれていました。

今回の作品では、果たしてこの革命が正しかったのか。
マルグリットとアニエスの視点で捉えたフランス革命を描いていました。
何が正しくて何が間違っているのか。
歴史を振り返って今の私たちが思うことではなく、
同じ間違いを繰り返さない、と言うことなのでしょう。

自己チューで我儘で、そんなんじゃいかんよ~
というのが結論ですかね。

今回のストリーテラー・ボーマルシェ役の山路和弘さんはカッコ良かった!

今月は映画でも【マリー・アントワネット】が始まります。
見比べるというのも良いかもしれません。

とりあえずは原作を読み終わるように!