カレンダーガール

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ヨークシャーの田舎町ネイプリー。
地元の婦人会に参加する主婦のクリスとアニーは大の親友。
彼女たちは最近、あまりにも平凡すぎる退屈な毎日に疑問を感じ始めていた。
そんなある日、アニーの夫ジョンが白血病で亡くなってしまう。
悲しみに暮れるアニーを励ます狙いもあって、クリスは突拍子もないアイデアを口にする。
なんとそれは、毎年恒例の婦人会カレンダーを製作するに当たって、
今年は自分たち自身がモデルのヌード・カレンダーをつくろうというもの。
そして、その売上げをジョンが世話になった病院に寄付するというのだが…。

イギリスの田舎の風景が、とても素敵でした。
アニーの亡くなった夫・ジョンが大好きだった景色。
心が洗われる風景です。

そこで繰り広げられことは、事実に基づいているということなので
サプライズはありません。
淡々と進んでいきます。

でも、事実は小説より奇なり・・・とは良く言ったものです。
こんなことが本当にあったのかな?と思ってしまいます。

最初は夫を亡くしたアニーを励ますため。
そしてジョンの思い出を残すため。
そんな思いから始まったことだったけど、段々と別の方向へ行ってる・・・?
と感じ始めたのは、資金集めに奔走していたはずなのに、
いつしか報道陣が村に押し掛けて来るようになって、
TV出演など、マスコミへの露出が多くなっていき始めたとき。

本筋を見失って行ってないかな、と心配になっていきました。

そしてとうとうハリウッド進出。
そこでアニーが言った言葉。
『貴女には夫がいるじゃない!』
そこで、ストンと気持ちが落ちたのです。

家族がある人は、家族を大事にしなくちゃね。
そんなことを思いださせる一言。

自分だけが好きなことをして突っ走って、
家族を顧みなくなっていったクリスは、そこで周囲が見えて失速・・・。

基盤があるから、帰って行く家があるから、だから走ることが出来る。
それが幸せなんだよ。
そんなことを感じました。

ヌード写真のカレンダーだけに囚われることなく、
登場人物それぞれの思いが感じられたら、
心温まる作品だと感じられるでしょう。

・・・それにしてもヌード写真のカレンダーだなんて、凄い発想ですよね・・・。