コーラス

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世界的指揮者のピエール・モランジュは、母の葬儀のため帰郷した際、
子ども時代の友人ペピノから一冊の日記を手渡される。
それは彼の当時の音楽教師クレマン・マチューが遺した形見だった。

1949年、フランスの片田舎。“池の底”という寄宿舎に新たに赴任してきたマチュー。
そこでは、親をなくした子どもや、素行に問題ある子どもたちが集団生活をしていた。
子どもたちは心に問題を抱え、校長はそんな彼らに容赦ない体罰を繰り返していた。
マチューは子どもたちに本来の純粋さ、素直さを取り戻してもらおうと、
“合唱団”の結成を決意する。


マチュー先生のその後が、今から描かれるのかな
と思っていたときに、エンドクレジットが始まってしまうくらいに
短い作品でした。
何しろ、最近はとても長い作品が多いので・・・。

音楽を通して荒んだ子供たちの心を癒し、成長させていく。
簡単に言えばそんなストーリーです。

好きな作品、【天使にラブソングを2】も同じテーマでしたよね。

音楽にはそんな力があるんです。

音楽を通じてじゃなくても、
大勢の生徒の中から、才能を見いだしてあげることも教師としての役目。
何かを通して団結したり、助け合ったり、そういうことを教えることも大人の役目。

大人が大人としての役割を果たせたら、もっと過ごしやすい世の中になるのかな。
そんなことをチラッと思ったり・・・。

やっぱり音楽って素晴らしいね、なんて思ったり。

有りがちな展開だけど、素直に観ることが出来ました。

モランジュ役の男の子の声が素晴らしい。
ボーイソプラノって、久しぶりに聴きました。
いいもんです♪

伯爵夫人の前で、モランジュがマチュー先生の指揮で歌うシーンは素敵でした。
声はもちろんのこと、歌うことの歓びを全身で表わしてるようで、
二人の絆の深さも感じられて、心に響きました。

”池の底”にいた全ての少年たちや教師達が、その後どうなったか、
思いを馳せることも出来ます。
余韻を楽しむ作品だと感じました。

秀作です。