マリー・アントワネット

「ヴァージン・スーサイズ」「ロスト・イン・トランスレーション」のソフィア・コッポラ監督が、世界一有名な王妃マリー・アントワネットを主人公に描く歴史ドラマ。孤独に悩む幼き王妃マリーの心の軌跡をおしゃれでポップに綴る。主演は「スパイダーマン」シリーズのキルステン・ダンスト。

14歳でオーストリアからフランス王太子のもとへと嫁ぐことになったマリー・アントワネット。そんな彼女を待っていたのは24時間衆人環視の不自由な結婚生活だった。夫ルイとも心を通わすことが出来ず、さびしさを紛らわすため贅沢三昧を繰り返すマリーだったが…。(TSUTAYA DISCAS)

アカデミー賞
  ２００６年  衣裳デザイン賞  ミレーナ・カノネロ

“ベルばら”世代の私にとっては、とっても興味のある作品で、
公開時から観たくてたまらなかったのですが…。

う～ん…、困った…。

これはどうしたもんでしょうか。

マリー・アントワネットにも、普通の女性としての感情があったと思います。

まだまだ幼かった14歳の少女です。
親兄弟との時間もたくさんほしかったでしょう。
見知らぬ土地で暮らすことの不安もあったでしょう。

一人の女性として母親になりたいとか、
旦那様との時間をたくさん持ちたいとか、
それが満たされないから、ギャンブルや贅沢に走った…。
そんな感情は理解できるとして…。

そこばかりを取り上げていて、
歴史的な事実が全く無視されていました。

民衆の姿は全く見えず、
唐突にバスチーユ襲撃や、民衆が押し寄せてくるとか
後半の展開にはあっけにとられてしまいます。

衣装の素晴らしさや、宮殿の色遣い。
プチ・トリアノンの風景はとても綺麗でした。

けれど、それだけの作品です。

歴史ものとして、内容を追求しようと思う方には
…私のように…
がっかりする仕上がりだと思います。

ファッション雑誌でも観る感覚で、いかかでしょう。